営業秘密侵害罪の図利加害行為について

公開日: 相談日:2020年05月08日
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営業秘密侵害罪の図利加害行為について、ここでいう利益は経済的利益以外のものも指すという話を聞いたのですが、これはどれぐらい広い範囲を指すのですか?
競合する商売に利用する目的は全くないが、なんとなく個人的な興味でコピーした、という場合にも適用されるのでしょうか?

918627さんの相談

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    青山 知史 弁護士

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    図利加害目的とは,①自己はまた第三者に不正の利益を得させる目的,または,②営業秘密の保有者に対して損害を与える目的の2種類を指します。
    ②については,利益を得ることが目的ではない点で,経済的利益以外のものと言いうるかと思われます。

    なお,正当な使用目的が認められない中で複製等を行った事案において,明確な意図が不明であっても,直近での転職等の背景事情を加味し,図利加害目的の存在を推認し,犯罪の成立を判断した事例も判例上ではあります。
    そのため,個人的な興味でコピーをしたという弁解をする場合であっても,他の事実関係によっては,図利加害目的が肯定される可能性もあるかと思慮いたします。

  • 相談者 918627さん

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    ありがとうございます。
    逆に例えば、コピーの直近のタイミングにおいて転職するなどの背景がなく、経済的利益を得る目的もみられないとなると図利加害目的は認められない、というふうに考えられますか?

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    「図利目的とは,競争関係にある事業を行う目的のみならず,広く公序良俗又は信義則に反する形で不当な利益を図る目的をいう」
    「第三者図利目的も含まれる」
    「加害目的とは,営業秘密の保有者に対し,財産上の損害,信用の失墜その他有形無形の不当な損害を加える目的のことを差し,現実に損害が生じることは要しない」とされています。
    (逐条解説 不正競争防止法/経済産業省知的財産政策室(有斐閣))

    典型的なのは、盗んだ顧客データを流用し別事業で利用するなどでしょうが、相当に広い範囲が対象になるかと思います。

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    青山 知史 弁護士

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    具体的な状況にもよりますが,誰かの利益を図る目的も加害目的も推認できない場合には,図利加害目的の有無を争える場合はあるかと思われます。

    もっとも,前述した判例のとおり,正当な理由なく複製を実施した事実を踏まえ,他の目的の有無を推認する手法が実務上とられることはありますので,よほど明確に図利加害目的がなかったと言える場合でなければ,前回の回答で述べた,①または②のいずれかの目的があったと推認される可能性はあるかと思われます。

この投稿は、2020年05月時点の情報です。
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