大家が立ち退き料を支払わない

公開日: 相談日:2021年03月02日
  • 1弁護士
  • 1回答

大家に年内に立ち退くように言われています。
こちら法人です。2階に大家が住んでいて、1階で商売をしております。
大家が高齢なため、2階に住むには階段の上り下りも困難になり、1階に住みたいから立ち退くように言われています。契約書はあるのですが不動産屋は倒産しており、個人間での話し合いになっております。
大家が言うには、年金暮らしで立ち退き料を支払う余裕はない、契約書に書かれている「賃借人は、本件貸室の明け渡しに際し、賃貸人に対し、移転料その他これに類する金銭上の請求をしないものとします。」と書かれている通り、立ち退き料は払う義務はないから払わないの一点張りです。
この場合、立ち退き料を支払ってもらうことはできないのでしょうか?

1003723さんの相談

回答タイムライン

  • 神田 元 弁護士

    注力分野
    不動産・建築
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     結論から言いますと、賃貸人である大家の立退き請求に正当事由が充足されない場合、いわゆる立退料が支払わないかぎり、賃借人である相談者は、賃借物件の明渡しに応じる必要はありません。たとえ、契約書に「賃借人は、本件貸室の明け渡しに際し、賃貸人に対し、移転料その他これに類する金銭上の請求をしないものとします。」と書かれていても、立退料を請求することは可能です。

     建物の賃貸借においては、契約期間が満了となったとしても単純に賃借人が建物を明け渡すことはありません。借地借家法28条においては、「・・・建物の賃貸借の解約の申入れは、建物の賃貸人及び賃借人が建物の使用を必要とする事情のほか、建物の賃貸借に関する従前の経過、建物の利用状況及び建物の現況並びに建物の賃貸人が建物の明渡しの条件としてまたは建物の明渡しと引き換えに建物の賃借人に対して財産上の給付をする旨の申し出をした場合におけるその申し出を考慮して、正当の事由があると認められる場合でなけければ、することができない。」と規定されています。ちなみに、「財産上の給付」のことを、通常「立退料」と呼んでいます。この借地借家法28条は強行規定であり、当事者間の契約で立退料不要と契約しても、借地借家法28条の方が優先します。

     相談者としましては、大家に対して、契約書の「賃借人は、本件貸室の明け渡しに際し、賃貸人に対し、移転料その他これに類する金銭上の請求をしないものとします。」は効力がなく、基本的に立退料を支払ってもらわない限り、立退きには応じられない旨をよく説明されてはいかがでしょうか。解決には、相談者と大家療法に弁護士が付いた方がいいかと思います。

この投稿は、2021年03月時点の情報です。
ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。

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