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お隣さん「うちの土地に入ってくるな!」…土地の境界トラブル、どう決着つける?

せっかく手に入れたマイホーム。お隣さんとのトラブルはできる限り避けたいものです。ですが、住宅が密集する地域では、ほんのわずかな土地でも、「それはうちの土地だ」と境界をめぐってトラブルになることもあるようです。境界についてトラブルになったとき、どう対処すればいいのでしょうか。 久保豊弁護士に解説してもらいました。

お隣さんが、土地の使用料を払えと言ってきています

建売住宅を購入しましたが、土地の境界について、隣地所有者より使用料を請求されています。車が2台置ける物件です。

購入する前に、不動産会社から境界の明示を受け、車が2台置けることを確認して購入致しましたが、ここ最近になって、隣地2坪の所有者が「勝手に車を置くな」「使用料を払え」と言ってきました。

不動産会社は「境界の内側に車が入っているのであれば問題ない」と回答してくれましたが、お隣さんは、「境界の立ち合いを行っていない」「あなたが勝手に境界を決めただけ。あの境界杭は間違っている」と言われました。

測量図もあるので、私は、自分が主張している境界線が正しいと考えています。万が一、境界の位置が間違っていた場合どのようにすればいいのでしょうか。

法務局に調査を依頼するか、裁判で決着をつけるか

隣地との境界争いを解決するためには、隣地との登記上の境界線である「筆界(ひっかい)」を確定させる必要があります。

主な手段としては、法務局による「筆界特定制度」と、「筆界確定訴訟」があります。

「筆界特定制度」とは、専門的な知識を持つ筆界調査委員の調査と意見を踏まえて、法務局の筆界特定登記官が筆界を特定する手続です。筆界確定訴訟と比べ、原告と被告が対立する形式ではないため利用しやすいことと、処理期間が短く費用負担も少ないことが特徴です。

しかし、筆界が特定された後も、筆界確定訴訟でさらに争うことが許されているため、特定された筆界に納得のいかない当事者がいると、結局解決できないという問題もあります。

「筆界確定訴訟」は、判決確定までに相当の時間的・経済的コストを要することが多いです。ですが、最終的に裁判官が筆界を確定する判決を下すため、終局的かつ確定的な判断を得られる筆界確定訴訟の方が、より境界線争いの解決に適しているでしょう。

境界が相手の主張どおりだったら?

筆界が相手の主張どおりであったとしても、問題の土地は時効取得しているとして、所有権確認訴訟を提起する手段が考えられます。

相談者は、不動産会社による境界線の明示や、境界標などを信じて購入しています。つまり、筆界からはみ出した駐車スペースは「自分の土地」と考えていたわけです。こうした場合、土地の引渡しを受けたときから10年以上、相談者の土地として使い続けていれば、民法162条2項による取得時効が成立します。

取得時効が認められれば、元々は自分の土地ではなかったとしても駐車スペースは自分の土地となるため、これまでどおり自由に使えることになります。

紛争が長期化しやすい境界トラブルは未然に防止するのが一番です。隣地所有者が立ち会って境界を確認したことを証明する「境界確認書」が取り交わされているかを、契約前にきちんと確認しましょう。

取材協力弁護士 久保 豊 (くぼ ゆたか)弁護士
大学卒業後、旅行会社、一部上場IT企業を経て弁護士に。弁護士に転身後、不動産、建築・建設、法人破産、相続などを中心に多数の案件に精力的に取り組む。2008年弁護士登録。
鎌倉総合法律事務所

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