委任状の無い不動産取引 

共有名義(3人)所有の不動産の取引についてご質問させてください。1人の名義人が共有者に相談なしに勝手に、不動産業者仲介の元、買主と売買契約を締結した場合、売買契約は成立するのでしょうか?当然、残り2人の委任状はありません。また、この場合、売買契約締結実行後の買主は売主や仲介業者に訴えや違約金等の賠償請求ができるのでしょうか。以上、宜しくお願いいたします。
2013年08月18日 22時23分

みんなの回答

好川 久治
好川 久治 弁護士
不動産・建築に注力する弁護士
ありがとう
共有不動産全体の売却には、共有者全員の同意が必要です(自分の持分だけを売却することは全く自由です)。ですから、一部の共有者のみで共有不動産全部を売却しても所有権移転の効果は発生しません。売買も、他人物売買であることを前提に取引したものであれば売主が他の共有者から権利を取得して買主に移転する義務を負いますので、取得できなければ契約は解除され、買主が共有関係にあることを知らなければ損害賠償を請求されることになります。共有物件であることを前提に取引をしている場合は、事後でも同意を得られない場合は他の共有者の共有持分について契約は無効となります。通常、買主は完全な所有権移転を受けられることを条件に売買代金を支払いますので、同意がなく所有権移転登記ができないなら、契約は解除され、契約で定めた違約金を請求されることになるでしょう。

2013年08月18日 22時34分

本橋 一樹 弁護士
ありがとう
1人の名義人をAとしますが、Aは自分の共有持分を有するだけで、他の共有者の持分を処分する権限はありませんから、その売買は、他の共有者の持分に関しては他人物売買になります。
売買契約は成立しますが、当然、他人物について、所有権移転の効果は生じません。
Aが債務を履行できないときは、買主は、代金減額請求、(善意の買主は)契約解除・損害賠償請求が可能です(民法563条)。

2013年08月18日 22時40分

弁護士A
ありがとう
1人の名義人が共有者に相談なしに勝手に、不動産業者仲介の元、買主と売買契約を締結した場合、売買契約は成立するのでしょうか?

・我が国の民法では他人物売買であっても契約は有効に成立しますので この場合の売買契約自体は有効です。

この場合、売買契約締結実行後の買主は売主や仲介業者に訴えや違約金等の賠償請求ができるのでしょうか。

・他の2人の持ち分移転ができず所有権移転が不可能であれば 当然売主および仲介業者に損害賠償請求が可能です。

2013年08月18日 22時44分

相談者
たびたび申し訳ありません。追加でご質問させてください。
民法117条によると、『相手方(買主)は無権代理人が自分と契約を締結した事実、無権代理人が顕名をした事実を証明しただけで責任を追及できる』とされており、『無権代理人の責任の要件は、無権代理人が立証責任を負うとされる。したがって代理権を有したこと、本人が追認したこと、相手方が取り消したこと、相手方の悪意有過失、自らが制限行為能力者であることを証明できなければ無権代理人は責任を免れない。』と記載があります。
今回のケースの場合で、相手方(買主)は契約が共有名義である事を知っていたのにもかかわらず、残り2人の委任状の書類確認をしなかった場合、相手方(買主)に落ち度がなかったといえますでしょうか。つまり相手方(買主)にも過失が有ったいえますでしょうか。以上、宜しくお願いします。

2013年08月18日 23時07分

本橋 一樹 弁護士
ありがとう
他人物売買については、先程のAが自己の責任において(自ら他共有者の持分を取得するなどして)契約を履行する義務があります。
委任状がないのですから、売買契約の当事者(売り主)はAなのです。本件は代理人による売買ではありません。
従って、他人物売買について、買主に過失はありません。悪意(他に共有持分者がいたことを知っていた)というだけのことです。

2013年08月18日 23時12分

相談者
ありがとうございます。
『Aが債務を履行できないときは、買主は、代金減額請求、(善意の買主は)契約解除・損害賠償請求が可能(民法563条)』とのことですが、他人物売買について、買主に過失はないが、悪意(他に共有持分者がいたことを知っていた)があった場合に、A及び不動産仲介業者が保護される余地はない(損害賠償・違約金に応じないといけない)のでしょうか。何度も申し訳ありませんが、宜しくお願いします。

2013年08月18日 23時27分

本橋 一樹 弁護士
ありがとう
違約金の定め方にもよります。他人物売買を履行できなかった場合の違約金について契約で定められていれば、当然、違約金の請求はできます。
何も定めがなければ、買主は、他人物売買であって履行ができないことも見越して契約を締結したのですから保護される必要はありません。仲介業者も同じです。

2013年08月18日 23時55分

この投稿は、2013年08月18日時点の情報です。
ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。

このようなトラブルは弁護士

弁護士に依頼することで、解決できる可能性が高い相談内容です。

弁護士に依頼することを検討している方には
一括見積りがおすすめです。

  • 弁護士費用がいくらかかるか知りたい
  • 弁護士の選び方がわからない
  • 弁護士が何をしてくれるか知りたい
一括見積りをはじめる無料

「弁護士ドットコム」では13,794名の弁護士から、「不動産・建築に注力する弁護士」 や「初回相談無料の弁護士」などの条件で絞り込むことができます。お住まいの地域であなたの希望に合った弁護士をお探しください。

この相談に近い法律相談

  • 「不動産取引が『個人間売買』とみなされる条件について」

    はじめまして。 現在、不動産取引の『個人間売買』を促進するビジネスを検討しています。 不動産仲介業者を間に入れない『個人間売買』としてみなされる条件についてお伺いしたく、投稿しました。 下記の2つの場合においても、仲介業者が介在していない『個人間売買』としてみなされるのでしょうか? (1)不動産コンサルタン...

  • 媒介契約解除後の売主買主について

    土地売買の契約が終わり、決済引渡し前の状況で仲介業者と媒介契約を解除した場合、 ①売主と買主の売買契約は白紙になりますか? ②仲介業者なしで、または仲介業者を変えて決済まで運べるものでしょうか? ③売主と買主の債務履行の義務は残りますか? なにとぞ宜しくお願い致します。

  • 期限の利益を喪失した自動車割賦販売契約(所有権留保)の債務名義取得について

     所有権留保特約付きの自動車割賦販売契約契約を買主、売主、信販会社の三者間契約をした。 所有者名義は売主、使用者名義は買主である。 買主は信販会社と36回払いの分割払いすることとし、信販会社は自動車の代金を売主に立替払した。 その後、買主は支払いが滞り、期限の利益を喪失した。 信販会社は買主に車両の返還を求めたが...

  • 契約締結上の過失について。買主の損害はどうなりますか?

    宅地建物の売買について相談です。 前提 1.売主買主間で売買条件について数回打ち合わせし  価格を含めた諸条件を合意、記録に残した。 2.売主は銀行に融資を申込み審査が通り、併せて  司法書士は登記準備を済ませ、仲介宅建業者も  重説・契約書を記名押印を残すまでに完成させた。   3.売主指定の契約締結日(決済...

  • 自己破産後の宅地に関して

    両親が自己破産をし、抵当権である宅地が管財人により売買先を探し、業者?(買主)が買うと意志表示をしています。 そして、業者?が更に業者?へ売ろうといます。 しかし、業者?へは管財人(売主)はまだ売るという意思表示をしていません。(管財人は業者?に依頼のみ) この場合、口答での売買契約は成立していないのでしょうか? また、も...

法律相談を検索する

依頼前に知っておきたい弁護士知識

法律相談を検索する

新しく相談する無料

関連カテゴリから解決方法を探す

弁護士に見積り依頼をする

複数の弁護士にまとめて見積り依頼

  • 最短3分で依頼完了
  • 依頼内容は非公開
  • 分野に詳しい弁護士から見積り依頼が届く
一括見積りをはじめる無料

依頼前に知っておきたい弁護士知識

不動産・建築のニュース

  1. 女子寮あるある!?「男子禁制」なのに彼氏を招...
  2. 深夜に大音量の音楽をかける「爆音おばちゃん...
  3. マンション上階は「パン屋」、生地を叩く音や...
  4. 寂しい一人暮らしOL、「小動物」飼育で気を紛...
  5. 退去時に求められた「修繕費5万円」耐用年数...
  6. 東京弁護士会「動物愛護法入門」出版「殺処分...
  7. 脱原発テント「撤去しない」撤去命令確定受け...

活躍中の弁護士ランキング

不動産・建築の分野

ピックアップ弁護士

をお選びください。

弁護士回答の中から一番納得した回答に、「ベストアンサーに選ぶ」をつけることで、
回答した弁護士に最も高い評価を与えることができます。

ベストアンサー以外にも「ありがとう」をつけることができます(複数可)。弁護士へのお礼も兼ねて投票へのご協力をお願いいたします。

※万が一、納得のいく回答がない場合は、「ベストアンサーを選ぶ」をつけずに、投票を終了することもできます。