敷金返還トラブル(借主側)

公開日: 相談日:2011年08月02日
  • 2弁護士
  • 2回答

原状回復の特約が消費者契約法に反して無効であると主張して、敷金を返還してもらうことはできるでしょうか。

詳細は以下の通りです。

平成18年9月に建物賃貸借契約(アパート)を締結しました。その際に、貸主に対して敷金として124,000円を交付しました。
平成23年6月初めに解約の申し出をし、6月末に貸主立会いの下、建物の引渡しを行いました。その後、貸主から特約を根拠として、原状回復のために畳の表替え、襖の張替えの費用を負担するよう請求されています。

請求内訳は以下の通りです。
畳表替え・・・5,000円/1枚×12枚=60,000円
襖張替え・・・3,000円/1枚× 7枚=21,000円
消費税・・・ 4,050円
合計 ・・・85,050円

特約の文言は、契約書の条文の最後に以下の内容がハンコで押されています。

『住宅賃貸借契約を解約した場合には、自然損耗、故意、過失にかかわらず、借主の負担により、畳替え・襖・障子の張り替えおよび貸室の清掃を行うこととします。氏名』

契約書には「署名してください」との付箋が貼ってあり、契約時に不動産屋から「『氏名』の後に署名してください」と言われたため、私はそこに署名をしました。しかし、この特約の内容についてについて不動産屋から細かい説明はありませんでした。私からも説明を求めることをしなかったため、その点は私の不注意であったと思います。

畳は入居時に新品で提供されていましたが、襖は新品ではありませんでした。

退去時の引渡しの時点で、畳には日焼け(南向きの部屋だったため)や多少の擦り傷はありましたが、故意・過失による毀損はありませんでした。また、襖にも経年劣化以上の故意・過失による傷や汚れはありませんでした。

そのため、貸主に内容証明郵便を送付して、「原状回復について自然損耗の分まで借主の負担とする特約は、消費者契約法第10条に反しているので、請求は納得がいかない。敷金は全額返金して欲しい」と伝えましたが、私が「特約に署名した」ことを理由に頑として受け付けてくれません。

やむをえず少額訴訟(または通常訴訟)をしようと思いますが、敷金を返してもらうことは可能でしょうか。また法廷で訴えを主張する際のポイントがあればご教授ください。

70889さんの相談

回答タイムライン

  • 弁護士 A

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    従前,同様の問題について,私は,請求が認められる可能性が高いという回答をしてきました。

    実際,下級審の裁判例も,認容する例が多かったと理解しています。

    ところが,つい先月,最高裁がそのような流れに逆行する判決を出してしまいました。

    私自身は,あくまであなたのご主張は正当ではないかと考えますが,残念ながら,今後は,消費者契約法第10条であなたの主張が認められる可能性は必ずしも高くなるかも知れません。

  • 弁護士 B

    タッチして回答を見る

    重要事項説明書には以下の記載が義務付けられています。

    十 敷金その他いかなる名義をもつて授受されるかを問わず、契約終了時において精算することとされている金銭の精算に関する事項

    これはありましたか?
    都道府県によって条例もありますし,消費者センター等の公的機関にご相談になる方がいいと思います。

  • 相談者 70889さん

    タッチして回答を見る

    弁護士A様
    お忙しい中、ご回答いただきありがとうございます。
    >従前,同様の問題について,私は,請求が認められる可能性が高いという回答をしてきました。

    お心強い回答、ありがとうございます。

    >ところが,つい先月,最高裁がそのような流れに逆行する判決を出してしまいました。

    これは平成22(受)676 保証金返還請求事件
    平成23年07月12日 最高裁判所第三小法廷 判決 その他 大阪高等裁判所 ( http://www.courts.go.jp/hanrei/pdf/20110712163531.pdf )のことでしょうか。

    上記最高裁は、退去時に支払うべき敷引金の金額が明示されていたこため、特約を消費者契約法第10条違反ではない、と判示しています。もし違う判決でしたら大変申し訳ありませんが、教えていただけると助かります。

    補足させていただきますと、今回私が相談させていただいている件は、契約の時点では退去時にいくら支払うことになるのか、金額の明示はなく、仲介した不動産業者からも金額の説明はありませんでした。(大家さんも上記判例が掲載された新聞のコピーを私に送付してきて、主張の正当性を訴えてきましたが、私はそれを退ける主張をしました)

    >私自身は,あくまであなたのご主張は正当ではないかと考えますが,残念ながら,今後は,消費者契約法第10条であなたの主張が認められる可能性は必ずしも高くなるかも知れません。

    以上を踏まえた上で、再度お伺いしたいのですが、消費者契約法第10条に反していることを主張することは難しいでしょうか。

    よろしくお願いいたします。

  • 相談者 70889さん

    タッチして回答を見る

    弁護士 B 様
    お忙しい中、ご回答いただきありがとうございます。

    >重要事項説明書には以下の記載が義務付けられています。
    >十 敷金その他いかなる名義をもつて授受されるかを問わず、契約終了時において精算することとされている金銭の精算に関する事項
    >これはありましたか?

    ありませんでした。
    神奈川県在住ですが、消費者生活センターに相談したところ、不動産屋に退去時の精算について金額の具体的な説明がなかったことを訴えて、大家さんに伝えてもらったほうがいい、と言われました。

    そこで、仲介した不動産会社(地元の個人で古くからやっている不動産屋さんです)のところに行き、そのことを訴えたところ、「重要事項の説明はいつもしている。いちいちその様子を録画したりしていないんだから、証拠を出せといっても無理な話だよ。敷金の精算の話なんだから私はもう関係ない。あとは大家さんと話し合ってくれ。」と言われました。

    上記重要事項説明書の記載義務については宅建協会に話してみるつもりです。

    しかし大家さんとの関係では、裁判上で主張しても空振りに終わってしまいそうな気がするのですが、その点はいかがでしょうか。

    よろしくお願いいたします。

この投稿は、2011年08月時点の情報です。
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