賃貸契約書を不動産の共同オーナーでも確認できないのでしょうか?

小さな賃貸オフィスビルとその土地を、共有名義で相続しました。
そのビルのテナントさんとの契約は、相続前からもオーナーだったAさんのみが契約者となっています。ただ実際には、ビルの収入も支払いも共同所有者の全員が持ち分に応じて配分されています。

Aさんから私は、相続後の賃貸に関わる様々な経費出費等の負担を求められて全て支払ったのですが、それらの費用の内訳や契約内容を確認したくて、Aさんに何度も尋ねているのですが、まったく教えてもらえず本当に困っています。
契約書のコピーを貰えないかと、A氏にお願いしましたがそれも応じて貰えませんでした。

契約書を保管している不動産屋さんにも問い合わせてみたのですが、契約書には契約者の名前がAさんのみであるので守秘義務の都合上、Aさんの了承があれば契約書の写しを送付してくださるとの返答でした。ところが、やはりAさんが了承しないので受け取れませんでした。

登記もきちんとされている共同所有者であっても、そのビルの賃貸契約書の内容を知ることはできないものなのでしょうか。
大変に困っています。どうか何卒よろしくお願い申し上げます。
2016年05月18日 13時31分

みんなの回答

高橋 建嗣
高橋 建嗣 弁護士
弁護士ランキング 登録弁護士が過去30日における弁護士ドットコム内で行った活動(みんなの法律相談での回答など)を独自に数値化、ランキングしたものです。 東京都9
ありがとう
賃貸借契約について収入の分配や費用負担等の利害関係があるので、たとえ契約当事者でないにしても内容を教えてもらってもおかしくないのですが、だからと言ってそれを請求する法的な根拠が残念ながら無いように思えます。
そのため、収入分配や費用負担の関係についてきちんと定めることを目的とした調停を申し立てたり、契約書の内容も知らないのに費用負担は出来ないとして、費用の支払いを拒否する等して相手が契約書の内容を見せざるを得ない状況にするしかないように思われます。

2016年05月18日 13時56分

好川 久治
好川 久治 弁護士
不動産・建築に注力する弁護士
ベストアンサー
ありがとう
共同所有者との間の最初の契約はどうなっていたのでしょうか。共同事業であれば組合契約ですし、賃貸事業をまかせたのであれば委任契約ですし、共同所有者が他の共同所有者の利益を慮って事実上賃貸を始めたのなら事務管理です。いずれも委任に関する規定が適用となりますので、賃貸事業を行っている共同所有者に対しては委任事務処理の状況について報告義務があります(民法645条)。もちろん、報告義務のなかに契約書を開示することまで含まれるかというと議論はあると思いますが、貸付状況を報告するなら裏付けとなる契約書を示すのは自然な流れのようにも思います。義務違反に対しては解除や解任などの手続が一応は定められていますが、今の事業を続ける前提ですと、紛争を招いてしまいます。ですから、報告義務があるという前提で、裁判所に対し、調停を申し立てるのがよいかと思います。調停に応じないなら、義務違反に対する損害賠償あるいは報告せよ、という裁判を求めて提訴するしかないと思います(何を損害とみるか、何を報告せよと組み立てるかは難しい問題ですが)。

2016年05月18日 15時22分

相談者
高橋先生

ご回答ありがとうございます。法的根拠はないのですか。そのような法律だと何か釈然としませんね。ご助言くださったような、費用支払いの保留や、ひいては調停も視野に入れて、少し考えてみたいと思います。まずは取り急ぎまして、お礼を申し上げます。ありがとうございます。


2016年05月18日 21時59分

相談者
好川先生

ご回答ありがとうございます。
とても具体的にお教えくださりまして、とても解りやすく感じました。

Aさんと共同所有者との間に、明確な契約はどんなものも全くありません。
亡くなった先代との間でも、おそらく口約束などで、ビルの近隣に住むAさんが代表することになって、その結果、テナントとの賃貸契約の契約者はAさんになるようにしたのだと思います。
不動産屋さんに先日私が問い合わせた際には、賃貸契約書には他の共同所有者を代表するというような記述はなく、単純にAさんのみ貸主として書かれていると、不動産屋さんから聞きました。

相続後、私を含めて他の共同所有者に対して、Aさんとの間で、どのような約束もありません。
ただ単に支出と収入の配分が、詳細不明なまま続いています。
私としては、テナントへの貸主当事者として賃貸契約書に名を連ねたいのですが、Aさんはどのような相談にも応じないような姿勢が続いています。

ご助言のような報告義務(民法645条)が私のケースにも当てはまるのであれば、まずは、穏便にその旨を含めて掛け合ってみるべきなのですね。
応じて貰えない状況が続くのは、大変困るので、そうすると調停なのですね。調停って難しそうですね。弁護士の先生にお願いするべきなのかなと思います。費用が心配なところも正直にあるのですが。

上記の私のケースが、好川先生のおっしゃってくださった組合契約、委任契約、事務管理のいずれに該当するのか、お教えくださいますと嬉しいです。

ありがとうございます。
よろしくお願いいたします。

2016年05月18日 22時41分

好川 久治
好川 久治 弁護士
不動産・建築に注力する弁護士
ありがとう
Aの賃貸行為は他の共同所有者の利益のためにもする行為ですので、実態としては共同所有者間の共同事業の目的のためにAが代表して第三者と賃貸借契約を締結した、と考えるのが実態に即しているように思います。組合名での契約ではありませんが、このような契約も法的にはありえます。いずれにしても報告義務があることは間違いありませんので、その報告の内容を裏付けるものとして契約書の開示を求めていくのが筋論としては正しいのではないかと思います。

2016年05月18日 23時40分

相談者
好川先生

遅い時刻に、こんなに素早くご回答をくださって、ありがとうございます!
お身体を無理なさらずに 先生のご健康をお祈りしております。

おかげさまで、よく理解できました。
まずは穏やかに ご助言いただいた事柄を意識しつつ、Aさんと落ち着いてお話しできるように努めてみるべきなのかなと思いつつあります。
もしも、それでも進まないようでしたらば、あらためて調停を視野に入れて、弁護士先生への依頼なども検討したいと思います。

もう数日間、こちらのサイトで回答を待ってみて、その後、ベストアンサーの入力をしたいと思います。

まずは取り急ぎですが、厚くお礼を申し上げます。
本当にありがとうございます。

2016年05月19日 00時38分

相談者
追加のご回答はない様子ですので、これで質問を閉じさせていただきたいと思います。

高橋先生、好川先生、本当にありがとうございました。
あらためてお礼を申し上げます。


その後、私の親族が法律相談センターで弁護士の方から伺ったところ、他にも民法262条の4に該当する可能性が高いと助言を頂いたそうです。共有物に関する証書の使用に応じる義務があるそうです。

好川先生からお教えいただいた受任者の報告義務(民法645条)を心において、また、共同所有者の証書使用の応諾義務(民法262条の4)も合わせて、Aさんと他の共同所有者の方と穏やかに進めたいと思います。それでも頑固に無理ならば、調停へと進めるつもりです。もしも調停などになりましたらば、あらためて依頼などを含めてご相談させてください。

本当にありがとうございました。

2016年05月22日 14時05分

この投稿は、2016年05月18日時点の情報です。
ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。

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