賃貸物件で身内の孤独死があった時の不動産会社との手続きに関して

公開日: 相談日:2021年07月15日
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【相談の背景】
疎遠になっていた身内が賃貸マンション内で孤独死をして死後2〜3週間してから発見されました。
子である兄と自分、故人の兄の3名が法廷相続人です。
子2人は相続放棄予定でしたので発見から1ヶ月半程経った今現在も当時のまま放置の状況です。(下手に触ると放棄出来なくなると聞いていたので)そのため負債などの正確な状況も分かりません。
不動産会社からは、こちらが100万円位までなら保険で現状復帰の対応ができるので出来れば相続して欲しいと言われていました。

そういう流れの中でつい先日不動産会社から連絡があり実は自分の兄は連帯保証人になっているので不動産に関しては相続放棄できず、現状復帰と鍵の返却、こちらで部屋の処理をしたいので残置物撤去に異議申し立てをしない旨の書類の記入もするようにお願いされました。保険で対応する話も担当者が代わっているため不明瞭な説明でした。

不動産会社を調べてみるとどうも金銭トラブル等少なくない会社のようです。

兄が現在、仕事が多忙で精神的にも疲弊し対応できず、私が代理で手続き等やらなければ進まないような状況なのでどう動けば良いか困っています。

【質問1】
この場合、兄が法的に不動産会社に負うべき責任の範囲はどの程度になるのでしょうか?

【質問2】
また連帯保証人、法定相続人が他にもいるような状況で不動産会社が先に部屋の処理などしても良いものなのでしょうか?

1045614さんの相談

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    【質問1】
    この場合、兄が法的に不動産会社に負うべき責任の範囲はどの程度になるのでしょうか?

    お兄様が賃貸借契約の賃借人の債務について連帯保証人になっていたとすると、お兄様は、賃借人であったお父様と同じ責任を負うことになり、賃借建物の原状復帰や返還の責任を負うことになります。なお、お兄様の連帯保証人としての責任は、お父様を相続したことによる責任ではなく、お兄様固有の責任ですので、お兄様がお父様の相続について相続放棄することは問題がありません。また、他にお父様の相続人となる人がいれば、お兄様はその相続人の連帯保証人ということになり、お兄様が連帯保証人として責任を果たした場合には、お父様の相続人に対して求償請求できる関係になるでしょう。

    【質問2】
    また連帯保証人、法定相続人が他にもいるような状況で不動産会社が先に部屋の処理などしても良いものなのでしょうか?

    お父様が亡くなったことにより、賃貸借契約は終了していますので、賃貸借契約の賃貸人として、賃貸物件の原状復帰をして、その原状復帰費用を賃借人の連帯保証人や相続人に対して請求することはできるでしょう。ただし、お父様の私物については、勝手に処分できず、保管して、お父様の相続人や相続財産管理人へ引渡す義務があるでしょう。

  • 高島 秀行 弁護士

    注力分野
    不動産・建築
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    【質問1】
    この場合、兄が法的に不動産会社に負うべき責任の範囲はどの程度になるのでしょうか?
      原状回復費用と未払家賃の支払義務を負うこととなります。
      孤独死は、病死(自然死)である場合は、物件価格の下落分や賃料の減額分を
      支払わずに済む可能性はあります。
      ただ、孤独死を放置された場合に責任を負わなくてよいかどうか微妙なところだと思います。
      不動産業者が100万円と言っているということは原状回復のみ問題となっている可能性があることから、相手と合意書を交わして解決するのがよいと思います。
      お兄さんは連帯保証人になっているので、相続放棄をしても、責任は負うこととなってしまいます。
        
    【質問2】
    また連帯保証人、法定相続人が他にもいるような状況で不動産会社が先に部屋の処理などしても良いものなのでしょうか?
      原状回復を相続人や連帯保証人がしていない状況なので、部屋の処理がどの程度かわかりませんが、やむを得ない部分もあるような気はします。
      ただし、家具等お父さんの所有物を勝手に処分することはできません。

  • 相談者 1045614さん

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    わかりやすいご回答ありがとうございます。
    先日兄宛に不動産会社から故人の取り交わした賃貸契約書のコピーと残置物撤去に異議申し立てしない旨の書面が送付されてきました。内容にはいかなる場合でも借りた側が全て綺麗にして返す事、指定期間を過ぎた場合、家財一式強制撤去になるような事も書かれていました。兄が連帯保証人の欄にサインしたのを忘れていたのも問題なのですが、普通であれば孤独死が発覚したタイミングで不動産会社の方からも連帯保証人である事を伝えすみやかに対処するよう書面の送付なり連絡なりあると思うのですが、こちらの会社では担当者が代わって自分ではわかりかねると言われました。(書面が届いた時点でそこに書かれている撤去等の期限は過ぎている状態です)
    前に言われていた家財保険で会社が対応するという話もなく、とにかく書面にサインして鍵を早く返すよう言われているのですがどう対処したら良いでしょうか?また孤独死による部屋の現状回復の費用は高額になるかと思うのですが全て負担しなければいけないのでしょうか?

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    > 前に言われていた家財保険で会社が対応するという話もなく、とにかく書面にサインして鍵を早く返すよう言われているのですがどう対処したら良いでしょうか?

    書面というのが、「残置物撤去に異議申し立てをしない旨の書類」ということであると、本来であれば、お父様の相続人でないとサインできない筈ですが、残置物が財産的価値のないものであれば、保存行為として、お兄様がサインしても、お父様の相続について単純承認したことにはならず、相続放棄をすることはできるでしょう(民法921条)。
    また、「前に言われていた家財保険で会社が対応するという話もなく」という点は、お父様が契約していた家財保険であれば、家主の意向に拘わらず、家財保険により家主が蒙る損失が填補される場合があると思いますが、家主が契約している家財保険であれば、その保険を使うかどうかは家主の自由ですし、仮に家主が家財保険で損失填補を受けたとすれば、保険会社は家主から、家主へ填補した損失額ないし保険金相当額について、お兄様に対する損害賠償請求権の譲渡を受けることになり、請求権者が家主から保険会社へ変わるだけですので、お兄様にとって得になるということではないのではないかと思います。

    > また孤独死による部屋の現状回復の費用は高額になるかと思うのですが全て負担しなければいけないのでしょうか?

    法的にはそうなると思いますが、実際に負担できないということであれば、実際に負担できる範囲内に減額してくれるよう交渉したり、長期の分割弁済にしてくれるよう交渉したり、その交渉に応じてもらえなければ、放置し、家主から裁判を提起されたら、その裁判の中で、減額や分割弁済の和解での解決を目指すしかないのではないかと思います。

この投稿は、2021年07月時点の情報です。
ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。

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