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北川景子さんが演じる「指定弁護士」って?
「指定弁護士」(テレビ朝日系)

北川景子さんが演じる「指定弁護士」って?

法廷を舞台にしたドラマは数多いが、その主役が「指定弁護士」という作品は珍しい。9月23日放送のドラマスペシャル『指定弁護士』(21時〜、テレビ朝日系)は、主演の北川景子さんが指定弁護士として、代議士の贈収賄事件にのぞむ。

共演には北村一輝さん、えなりかずきさん、生瀬勝久さん、松重豊さんと華やかな俳優たちが名を連ねる。が、指定弁護士という設定については、弁護士からも「なかなか渋い素材ですね」(冨本和男弁護士)との率直な声も聞かれる。

それもそのはず。指定弁護士を経験する弁護士は、多くないからだ。「指定弁護士というのは簡単に言えば、一度は不起訴になった容疑者を『検察審査会』が起訴相当と判断した際に、検察官役として指定される弁護士のこと。本来は弁護人であれば、無罪を勝ち取る、処罰を軽くするという方向で動きますが、指定弁護士は逆に被告人の刑事責任を追求する立場ですから、いつもの刑事裁判とは逆の役割になります」(冨本弁護士)。

ちなみに、「検察審査会」とは「20歳以上で選挙権を有する国民の中からくじで選ばれた11人の検察審査員が、検察官が被疑者(犯罪の嫌疑を受けている者)を裁判にかけなかったことのよしあしを審査」(裁判所のHP)する機関だ。11人の検察審査員の内、8人が2回にわたって「起訴すべき」と判断した場合のみ、指定弁護士が選ばれることになる。

●「<夫婦関係の描写>は隠れ裏テーマ」

制作サイドは、どんな狙いで「指定弁護士」をテーマに選んだのか。

監督・プロデューサーの竹園元さん(テレビ朝日)によれば、『相棒』や『科捜研の女』などを手掛けた脚本家・櫻井武晴さんが「検察官の役回りをする『指定弁護士』はドラマになる」と着目したことがきっかけだった。

「検察が『白』と判断した事件を『黒』と主張する過程はハードルも高く、ドラマとして見応えのあるものになるな、と制作サイドも確信しました。ただ、いろいろと調べても実例が少ないので、監修の弁護士たちにも頼りました」(竹園さん)との苦労もあったようだ。

ただ、難解な要素ばかりではない。「本格的なリーガルエンターテインメントと同時に、主人公の唯(北川景子さん)の成長物語でもあります。指定弁護士として、検察官の慎二(北村一輝さん)などと関わっていくことで、弁護士としても人間としても成長し、夫(えなりかずきさん)との関係にも変化がみられます。<夫婦関係の描写>は隠れ裏テーマですので、ご期待ください」(竹園さん)。

【番組情報】

ドラマスペシャル「指定弁護士」

9月23日(日)21時〜、テレビ朝日系

脚本:櫻井武晴(「相棒」「科捜研の女」など)

監督・プロデューサー:竹園元(テレビ朝日)

出演:北川景子、北村一輝、えなりかずき、生瀬勝久、中村梅雀、羽田美智子、松重豊、石橋蓮司ほか

(弁護士ドットコムニュース)

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