弁護士監修記事 2019年10月31日

「あへん煙製造罪」「あへん煙吸食器具輸入罪」が成立する要件と刑罰の内容

煙を吸うためのあへんを製造したり、あへんを吸うための器具を輸入したりした場合、次のような犯罪が成立する可能性があります。

この記事では、犯罪が成立する要件や刑罰の重さについて詳しく解説します。

このほか、あへんの輸出入・譲渡・譲り受け・所持・体内摂取（吸食）などは、あへん法により処罰されます。

あへん煙製造罪とは

あへん煙製造罪とは、煙を吸うためのあへん（「あへん煙膏」）を「製造」した場合に成立する犯罪です。

「あへん煙」とは、煙を吸うためのあへん（あへん煙膏）のことです。あへんはケシという植物から作られます。ケシの液汁を乾燥させて凝固させたものを「生あへん」といいます。生あへんを加工して煙を吸うために使われるのが「あへん煙膏」です。

「製造」とは、あへん煙膏を作り出すことです。具体的には、生あへんを加工して、煙を吸えるようにすることです。

あへん煙製造罪の刑罰は、6月以上7年以下の懲役です。未遂も処罰されます。

あへん煙吸食器具輸入罪とは、「あへん煙を吸食する器具」について次のような行為をすると成立する犯罪です。

「あへん煙を吸食する器具」とは、あへん煙膏を人の体内に摂取するために作られた器具のことです。

あへん煙吸食器具輸入罪の刑罰は、3月以上5年以下の懲役です。未遂も処罰されます。