往来危険罪とは|犯罪が成立するポイントと刑罰の内容を解説

線路や標識を壊したりして、汽車や電車の衝突や脱線などが起きうる状態をつくりだすと、往来危険罪という犯罪にあたります。 灯台を壊したりして船の転覆などが起きうる状態をつくりだした場合も、往来危険罪が成立します。 この記事では、往来危険罪がどのような犯罪なのか解説します。

目次

  1. 往来危険罪とは
  2. 往来危険罪が成立するポイント
    1. 往来の危険を生じさせる行為
    2. 往来の危険とは
  3. 電車や船が転覆・破壊された場合
  4. 往来危険罪の刑罰

往来危険罪とは

線路や標識を壊したりして、汽車や電車の衝突や脱線などが起きるおそれがある状態をつくりだすと、往来危険罪という犯罪にあたります。 灯台を壊したりして船の転覆などが起きうる状態をつくりだした場合も、往来危険罪にあたります。

往来危険罪が成立するポイント

往来危険罪は、汽車・電車の線路、標識、トンネル、鉄橋などを壊すことなどによって、汽車や電車の「往来の危険」を発生させた場合に成立します。 灯台や浮標(船が進むルートに設置する標識)を壊すことなどによって、船の「往来の危険」を生じさせた場合も、往来危険罪が成立します。

往来の危険を生じさせる行為

線路や標識、灯台などを物理的に壊すこと以外では、たとえば、次のような行為が含まれます。

  • 線路の上に障害物を置くこと
  • 汽車や電車の車両自体に細工をすること
  • ウソの標識を設置すること
  • 運転手が、正式な運転ダイヤに従わずに電車を運転すること
  • 灯台の火を消したり、わざとつけなかったりすること
  • 船が進むルートに障害物を設置したり、引火しやすい液体を流したりすること

往来の危険とは

汽車・電車の脱線や、汽車・電車・船の転覆、衝突、破壊といった危険が生じるおそれがある状態をつくり出すことです。 往来危険罪は、脱線や転覆といった危険が生じるおそれがある状態を作り出した時点で成立します。実際に危険が生じることは必要ではありません。 たとえば、線路上に障害物を置いた場合、それだけで往来危険罪の既遂となります。障害物が、電車が通過する前に取り除かれたり、通過するときに跳ね飛ばされたりして、実害が生じなかったとしても、往来危険罪が成立します。

電車や船が転覆・破壊された場合

往来危険罪にあたる行為をして、実際に電車を転覆・破壊させたり、船を転覆・沈没・破壊させたりした場合は、「往来危険による汽車転覆等罪」という別の犯罪にあたり、刑罰が重くなります。 乗客などに死者が出た場合は、さらに罪が重くなります。 単に危険を生じさせる目的ではなく、もともと人が乗っている電車や船などを転覆・破壊するつもりだった場合は、「汽車転覆等罪」という罪にあたります。この罪も、乗客などに死者が出た場合は罪が重くなります。

往来危険罪の刑罰

往来危険罪の刑罰は、2年以上の有期懲役です。未遂も処罰されます。 往来危険による汽車転覆等罪の刑罰は、無期または3年以上の懲役です。 往来危険による汽車転覆等罪によって、乗客などに死者が出た場合の刑罰は、死刑または無期懲役です。 汽車転覆等罪の刑罰は、無期または3年以上の懲役です。未遂も処罰されます。 汽車転覆等致死罪の罪は、死刑または無期懲役です。

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