暴行罪の構成要件と事例 - 何が暴行か?どこからが暴行罪か?

暴行の典型的な例は、人を殴る、蹴るといった暴力行為ですが、暴行罪における「暴行」には幅広い内容が含まれます。ここれではどうしたら暴行罪が成立するのか、どのような行為が暴行罪になり得るのかを説明します。

目次

  1. 暴行とは?暴行の意味・定義
  2. 暴行罪が成立する基準
  3. 暴行罪の事例

暴行とは?暴行の意味・定義

暴行罪における暴行とは、普段使われる意味の「暴行」と少し異なり、一般的に考えられるよりも広い意味で使わています。普段使われる「暴行」とは、殴る、蹴るといった身体への直接的な暴力を指しますが、暴行罪における「暴行」とはそれだけにとどまらないのです。 たとえば、服を引っ張る、唾をかけるといった暴力のイメージとは異なる行為も、暴行罪における「暴行」には含まれる。また、身体への接触がなくとも「暴行」になり得ます。裁判例では、室内で日本刀を振り回した行為に対しても暴行罪を認めています。 さらには、目に見えない力も該当し得ます。病原菌、光、熱、音などを他人に向けて過度に利用した場合にも、暴行罪における「暴行」となり得るのです。

暴行罪が成立する基準

こうしてみると、「暴行」の範囲は非常に広く、生活上の様々な行為で暴行罪が成立してしまうのではないかと思えてしまうでしょう。 では、どういった基準で暴行罪が成立するのでしょうか。暴行罪が成立するには、一般的に次のいずれかに該当する必要があります。

  • 怪我をする危険性があれば、身体への接触がなくとも成立する
  • 身体への直接の接触があれば、怪我の危険性がなくとも成立する

しかし、身体に触れたからといってすべての行為が暴行罪となるわけではありません。それについては明確な規定があるわけではありませんが、その行為が「社会一般の常識範囲内」かどうかで判断されるでしょう。 たとえば、知人を励ますために肩に手を乗せる行為は犯罪とはなりませんが、唾を吐きかける行為は「我慢して当然」とはならないでしょうから、暴行罪になり得るのです。

暴行罪の事例

そうは言っても暴行罪の基準は曖昧なものです。ここではいくつか裁判で暴行罪と認められた事例を紹介します。

  • 殴る、蹴るといった典型的な暴力行為
  • 刃物を振り回す、物を投げつけるといった怪我の危険性がある行為
  • 勝手に髪の毛を切る、唾をかける、水をかけるといった常識的に許容できない行為

上記のように、「暴力行為」「危険性のある行為」「常識を逸脱した行為」を基準にするのがよいでしょう。

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