傷害事件の被害に遭った際の被害届や告訴、慰謝料請求について

言い争いの末に一方的に殴られる、酔っぱらいから理由もなく暴行を受けるなど、暴行事件に巻き込まれたら、その理不尽さを許すことはできないでしょう。しかし、いざ事件に巻き込まれると、どう対処したらよいかわからないものです。ここでは、暴行事件の被害者としての対処法を説明します。

目次

  1. 暴行事件の被害者にできること
  2. 被害届・告訴状の提出
  3. 暴行事件の証拠
  4. 示談交渉での慰謝料請求
  5. 暴行罪の時効

暴行事件の被害者にできること

暴行事件の被害者として望むことは、犯人の逮捕・処罰と慰謝料の請求でしょう。果たしてそれらは可能なのでしょうか。 当然ながら「暴行罪」という犯罪があり、処罰が規定されていることから、犯人の逮捕・処罰は可能です。また、犯人には被害の弁償責任があり、暴行事件の被害とは、精神的苦痛ですので、慰謝料を請求できることになります。 しかし、慰謝料請求に関しては、得られる金額が少ない傾向があります。民事訴訟を起こすのは赤字になるかもしれないので、後述する示談交渉の中で取りまとめるケースが多くなるでしょう。 そのため、被害を受けたら、まずは刑事事件として犯人を逮捕してもらうことが重要です。

被害届・告訴状の提出

犯人を逮捕するには、警察に動いてももらう必要があります。現行犯逮捕でなければ、被害者が被害届か告訴状を提出して捜査を依頼します。 被害届は単に被害を報告するだけですが、告訴は被害者から処罰を望む意思を含み、捜査機関に捜査義務が生じます。そのため、犯人を逮捕するだけなく、罰してほしいと願う場合には、被害届にとどまらず告訴を行うとよいでしょう。 しかし、告訴は簡単には受理されないため、大きな労力を割く必要があるかもしれません。詳しくは「被害届や刑事告訴とは何か?被害届の出し方や告訴を受理してもらうには」をご覧ください。

暴行事件の証拠

暴行事件の主だった証拠は、当事者や目撃者の証言です。被害者自身の証言も立派な証拠ですが、それだけでは根拠として弱いことが多いため、可能であれば第三者の証言を得られるようにしましょう。 防犯カメラなどの映像があると有力な証拠となります。店内でのトラブルであればその店舗に、道路上であれば、近くの商業施設などに証拠映像となるものが残っている可能性があります。 また、暴行事件とは、暴行を受けても怪我がなかった事件を指しますが、念のため診察を受け、診断書をもらっておきましょう。怪我がある場合は傷害罪となりますので、「傷害事件の被害に遭った際の被害届や告訴、慰謝料請求について」をご覧ください。

示談交渉での慰謝料請求

暴行事件の被害者は、その精神的苦痛に対して慰謝料を請求できます。しかし、暴行事件の慰謝料相場は低額であり、高くても30万円程度です。 相当に悪質なものであれば30万円を超えるケースもありますが、多くの場合は弁護士費用などを考慮すると、民事訴訟を起こすと赤字となってしまうでしょう。そのため、もし金銭的な補償を受け取りたい場合には、示談交渉の中で慰謝料相当額を請求することが多くなります。 暴行罪として犯人が容疑を認めている場合であれば、犯人側から示談を申し入れてくるケースが 多いでしょう。示談が成立すれば、不起訴となって前科が付かなくなったり、減刑となる可能性が高いためです。 犯人が刑事責任上有利となる面もあることを考慮に入れつつ交渉に臨むとよいでしょう。 なお、慰謝料や示談金の相場は「暴行事件・暴行罪での慰謝料と示談金の相場」を参考にしてください。

暴行罪の時効

暴行罪として起訴(刑事裁判にかけて有罪判決を求めること)するためには、事件から3年以内である必要があります。これを「公訴時効」と言います。 犯人が特定できているか否かを問わず、警察も逮捕できないまま3年が過ぎてしまえば、犯人を罰することができなくなります。事件に巻き込まれたらなるべく早くに警察に届け出るようにしましょう。 なお、慰謝料請求に関しては、事件から20年以内であり、犯人を知った時点から3年以内であれば可能です。しかし、前述の通り民事訴訟で満足のいく結果を得るのは困難なため、時効となる前に逮捕してもらうことが重要なのです。

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