死体損壊・遺棄罪とは|犯罪が成立するポイントと刑罰の内容を解説

むやみに人の死体を傷つけたり、遺骨や遺髪やお墓に埋葬されている物を持ち去ったりすることは、死体損壊等罪という犯罪にあたります。ここでは、死体損壊等罪がどのような犯罪なのか解説します。

目次

  1. 死体損壊等罪とは
  2. 死体損壊等罪が成立する要件
    1. 死体とは
    2. 損壊とは
    3. 遺棄とは
    4. 領得とは
  3. 死体損壊等罪の刑罰
  4. お墓を掘り起こして死体損壊行為をした場合

死体損壊等罪とは

人の死体を傷つける行為や、家族の遺体を埋葬せずに放置したり、遺骨や遺髪を持ち去ったりすることは、死体損壊等罪にあたります。

死体損壊等罪が成立する要件

死体損壊等罪は、死体や遺骨、遺髪、棺おけに納めてある遺品などを、壊したり(損壊)、埋めたり、放置したり(遺棄)、勝手に持ち去ったり(領得)すると成立します。

死体とは

人間の死体に限られます。動物の死体は含まれません。母親のお腹の中で死んだ胎児でも、すでに人間の形になっている場合は、死体に含まれます。 臓器も死体にあたります。古い判例では、死体の脳を持ち去ったことが死体損壊等罪にあたるとしてものがあります。

損壊とは

物理的に傷つけたり壊したりすることです。 屍姦は死体を侮辱する行為ですが、物理的に壊す行為とはいえないため、損壊にはあたらないと判断した古い判例があります。 司法解剖や臓器移植のために死体から臓器を取り出すことは、死体を傷つける行為ですが、法律で認められたことなので犯罪にはなりません。

遺棄とは

社会通念上、埋葬とはいえないような方法で死体を隠したり、埋葬する義務がある人が死体を放置したりすることです。 たとえば、犯人が死体に合掌するなど冥福を祈っていたとしても、殺した被害者の死体を床下に運んで隠したことは、遺棄にあたると判断した判例があります。 死体を埋葬する義務がない人が死体を放置することは、遺棄にはあたりません。

領得とは

死体や棺おけに納めてあるものなどを、勝手に自分のものにすることです。犯人が領得したものを、譲り受けたり買い取ったりすることも領得にあたります。

死体損壊等罪の刑罰

死体損壊等罪の刑罰は、3年以下の懲役です。

お墓を掘り起こして死体損壊行為をした場合

alt お墓を掘り返して、埋葬されていた死体を傷つけたり、棺おけに納めてある遺品を奪ったりすると、墳墓発掘死体損壊等罪という犯罪が成立し、死体損壊等罪よりも罪が重くなります。 墳墓発掘死体損壊等罪の刑罰は、3か月以上5年以下の懲役です。 詳しくは次の記事で解説しています。

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