逮捕された人が釈放されるケース|身元引受人の役割も解説

逮捕された人が釈放されるとき、家族などが身元引受人として迎えにくるよう、警察や検察官から求められる場合があります。

  • 逮捕される人が釈放されるケース
  • 身元引受人になれる人
  • 身元引受人の役割

この記事では、これらのポイントについて解説します。

目次

  1. 逮捕された人が釈放されるケース
    1. 警察が逮捕された人を微罪処分にするとき
    2. 警察が逮捕された人を釈放した上で捜査を続ける
    3. 検察官が逮捕された人を勾留せずに捜査するとき
    4. 検察官の捜査の結果、不起訴になった
  2. 身元引受人になれる人
    1. 身元引受人の役割と責任

逮捕された人が釈放されるケース

逮捕された人は以下のような場面で、釈放される可能性があります。

  • 警察が逮捕された人を微罪処分にするとき
  • 警察が逮捕された人を釈放した上で捜査を続けるとき
  • 検察官が逮捕された人を勾留せずに捜査を続けるとき
  • 検察官の捜査の結果、不起訴にしたとき

逮捕された人が釈放されると、自宅で普段通りの生活を送ることができます。ただし、警察や検察官から捜査に協力するよう呼び出される場合があります。 逮捕された人が釈放されるとき、家族などが「身元引受人」として迎えに来るよう、警察や検察官から求められる場合があります。 身元引受人は、釈放された人が逃亡や証拠隠滅などをしないように、また、警察や検察官の捜査に協力するように、監督を求められる可能性があります。 身元引受人になるよう求められた場合、できるだけ迎えに行くようにしましょう。

この他、起訴された後であれば、身体拘束が解放される手続きの一つとして「保釈」があります。保釈とは、起訴された後も勾留が続く場合に、一定の条件をみたすと拘束から解放される手続きです。保釈の際にも身元引受人が求められることがあります(起訴前の段階の勾留では、保釈を求めることはできません)。

警察が逮捕された人を微罪処分にするとき

警察が罪を犯したと疑われる人を逮捕すると、取調べなどを行ない、検察官に事件の内容と身柄を引き渡す(送致する)かどうかを決めます。 警察は原則として、すべての事件を検察官に送致しますが、例外的に、警察の判断で逮捕した人を釈放するケースがあります。これを「微罪処分」といいます。 微罪処分が行われるのは、主に以下のような場合です。

  • 被害者のケガが軽い、被害額が少ないなど、罪の内容が軽微
  • 犯行が計画的ではなく、再犯の恐れがない
  • 被害者が許しており、処罰を望んでいない

微罪処分になった場合、逮捕された人は釈放されます。検察官に起訴されたり刑事裁判が行われたりすることはありません。 警察が逮捕された人を微罪処分にするための条件として、身元引受人が迎えに来ることを求める可能性があります。 ただし、微罪処分になった場合でも、損害賠償を請求するための裁判(民事訴訟)を、被害者が起こす可能性があります。

微罪処分が行われない場合もあります。通常逮捕・緊急逮捕によって逮捕された場合や、告訴・告発された場合、自首した場合、検察に送致しなければならないことが法令で決まっている事件の場合です。

警察が逮捕された人を釈放した上で捜査を続ける

警察は、「逮捕された人が逃亡したり、証拠を隠したりする危険性がない」と判断した場合、逮捕された人を釈放して捜査を行なう場合があります。 身元引受人がいることで、釈放される可能性が高まる場合があります。「逮捕された人が逃亡する可能性がない」と、警察から判断される材料になるからです。 釈放された場合は普段通りの生活ができますが。ただし、警察や検察官から捜査に協力するよう呼び出される場合があります。

検察官が逮捕された人を勾留せずに捜査するとき

警察から検察官に送致された後、検察官はまず、次の3つのうちのどれかを選択します。

  • 逮捕された人をさらに拘束して捜査を続ける
  • 釈放して捜査を続ける
  • 起訴して刑事裁判にかける

逮捕から引き続き拘束する手続きを「勾留」といいます。 検察官が独自に勾留することはできません。 検察官は、「逮捕された人を釈放すると、逃亡したり、証拠を隠したりする可能性がある」と判断した場合、裁判官に勾留を請求します。 請求を受けた裁判官は、罪の内容などについて逮捕された人に質問する手続き(勾留質問)を行なってから、勾留する必要があるかを決めます。 裁判官は、次の条件をみたしていると考えたときは、勾留をみとめます。 まず、逮捕された人が罪を犯したと疑うことができる相当な理由があることが必要です。これに加えて、次のどれかの条件を満たしていることが必要です。

  • 逮捕された人に特定の住所がない
  • 逮捕された人が証拠を隠滅する可能性がある
  • 逮捕された人が逃亡する可能性がある

身元引受人がいることで、勾留されない可能性が高まる場合があります。「逮捕された人が逃亡する可能性がない」と、裁判官から判断される材料になるからです。

検察官の捜査の結果、不起訴になった

検察官は、捜査を行なった結果、起訴するか不起訴にするかを決めます。 不起訴になるのは、捜査の結果、精神障害などで責任を問える状態ではなかった場合や、十分な証拠が見つからなかった場合などです。 罪を犯したことが明確でも、検察官が「逮捕された人の性格や年齢、境遇、罪の内容や情状などにより、起訴する必要がない」と判断すると、不起訴処分になることがあります。このようなケースを「起訴猶予」といいます。 不起訴になった場合も、家族や知人が身元引受人として、迎えに行くことが求められる場合があります。

微罪処分と同様に、不起訴になった場合でも、損害賠償を請求するための裁判(民事訴訟)を、被害者が起こす可能性があります。

身元引受人になれる人

身元引受人になれる人について、法律上のルールはありません。 一般的には、家族・親族が身元引受人になることが多いです。家族・親族と同居していなかったり、近くに住んでいなかったりするような場合は、職場の上司や同僚が身元引受人になることもできます。 友人や恋人などが身元引受人になることもできます。ただし、釈放後に逮捕された人を監督するよう求められるケースなどでは、友人・恋人などが身元引受人になることが認められない可能性もあります。

身元引受人の役割と責任

身元引受人は釈放された人が再び罪を犯すことがないよう、社会生活を監督するよう求められることがあります。 釈放された後も捜査が続けられるケースでは、釈放された人が逃亡や証拠隠滅などをしないように、また、警察や検察官の捜査に協力するように、監督を求められる可能性があります。

身元引受人になった後、釈放された人が別の罪を犯したり、捜査に協力しなかったりした場合、身元引受人が責任を問われることはありません。ただし、釈放された人の逃亡や証拠隠滅を手伝ったような場合は、手伝った人も罪を問われます。

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