危険運転致傷罪とはl罪が成立する要件と刑罰の内容

アルコールの影響で泥酔しているなど、正常な運転ができない状態で自動車を運転して、人にケガをさせてしまった場合危険運転致傷罪という犯罪にあたります。通常の過失運転致傷罪よりも重い罪で処罰される可能性があります。 この記事では、どのような場合に危険運転致傷罪が成立するのか解説します。

目次

  1. 危険運転致傷罪とは
  2. 危険運転致傷罪が成立する要件
    1. 「自動車」とは
    2. 「危険な運転」とは
    3. 人にケガをさせたこと
    4. 無免許
    5. アルコールなどが影響していたことの発覚を免れようとした場合
  3. 危険運転致傷罪の刑罰

危険運転致傷罪とは

アルコールの影響で泥酔しているなど、正常な運転ができない状態で自動車を運転して、人にケガをさせてしまうことです。

危険運転致傷罪が成立する要件

危険運転致傷罪が成立するには、以下の要件を満たすことが必要です。

  • 自動車の危険な運転をしたこと
  • 危険な運転をしたことで、人にケガをさせたこと

「自動車」とは

一般的な4輪の乗用車の他にも、2輪バイク、原動機付き自転車(原付バイク)も「自動車」に含まれます。

「危険な運転」とは

危険な運転とは、具体的には次のようなことがあてはまります。

  • 酩酊運転・薬物運転…酒(アルコール)や薬物の影響により正常な運転が難しい状態で運転すること

  • 準酩酊運転・準薬物運転…酒(アルコール)や薬物の影響により正常な運転に支障が生じる可能性がある状態で運転すること

  • 制御困難運転…ハンドルやブレーキでの制御が難しいほどの高速で運転すること

  • 未熟運転…ハンドル操作やブレーキ操作など基本的な運転技術がないまま運転すること

  • 妨害運転…妨害目的で割り込んだり、幅寄せしたりしつつ、危険な速度で運転すること

  • 信号無視…赤信号などを無視して危険な速度で運転すること

  • 通行禁止違反…標識などにより車の通行が禁止されている道路を危険な速度で運転すること

  • 病気運転…統合失調症、てんかん、失神、低血糖症、そう鬱病、睡眠障害のうち政令で定められている症状がある場合に、これらの影響により正常な運転が難しい状態で運転すること

人にケガをさせたこと

危険運転致傷罪は、上記のような危険な運転によって、被害者がケガをしたといえる(因果関係がある)場合に成立します。 事故とケガとの因果関係が認められない場合は、危険運転致傷罪が成立しません。たとえば、被害者の飛出しが原因で事故が起きて被害者がケガをした場合など、正常な状態で安全に運転していたとしても事故が避けられなかったといえるようなケースです。

無免許

事故当時、被告人が無免許だったときには、免許がある人と比べて刑罰が重くなる可能性があります。

アルコールなどが影響していたことの発覚を免れようとした場合

アルコールや薬物の影響により事故を起こして人にケガをさせた人が、アルコールなどの影響があったことの発覚を免れるため、水を大量に飲んで体内のアルコール濃度の減少をはかるなどした場合は、過失運転致傷アルコール等影響発覚免脱罪が成立し、刑罰が重くなる可能性があります。

危険運転致傷罪の刑罰

危険運転致傷罪が適用されると、罰金刑ではなく、必ず有期懲役に処せられます。 危険運転致傷罪の刑罰は、準酩酊運転・準薬物運転・病気運転の場合には1か月〜12年の懲役、その他の場合には1か月〜15年の懲役です。 事故当時、被告人が無免許である場合には、準酩酊運転・準薬物運転・病気運転の場合は、1か月〜15年の懲役となり、その他の場合には、6か月〜20年の懲役となります。 過失運転致傷アルコール等影響発覚免脱罪が成立する場合、刑罰は12年以下の懲役となります。

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