過失運転致傷罪とはl罪が成立する要件と刑罰の内容

自動車を運転中、運転をするうえで必要な注意を怠り、人にケガをさせることは、過失運転致傷罪という犯罪にあたります。 この記事では、どのような場合に過失運転致傷罪が成立するのか解説します。

目次

  1. 過失運転致傷罪とは
  2. 過失運転致傷罪が成立する要件
    1. 「自動車」とは
    2. 「運転に必要な注意を怠る」とは
    3. ケガをさせた
    4. 無免許
  3. 過失運転致傷罪の刑罰

過失運転致傷罪とは

自動車やバイク、原動機付自転車(原付バイク)を運転しているときに、運転に必要な注意を怠り、人にケガをさせることです。

過失運転致傷罪が成立する要件

過失運転致傷罪は、次の要件を満たした場合に成立します。

  • 自動車の運転をしているときに、運転に必要な注意を怠った
  • 運転に必要な注意を怠ったことで、人にケガをさせた

「自動車」とは

一般的な4輪の乗用車の他にも、2輪バイク、原動機付き自転車(原付バイク)も「自動車」に含まれます。

「運転に必要な注意を怠る」とは

自動車を運転する際には、進路の安全を確認して安全な速度で走行するなど、運転をする人が当然守らなければならないルールがあります。 運転中に眠気を感じた場合はいったん運転をやめて休憩をするなど、事故を起こさないために注意して運転する必要もあります。 そうしたルールを守る意識や注意力が足りずに、前方不注意やわき見運転などをして交通事故を起こし、人にケガをさせると、過失運転致傷罪が成立します。 裁判例では、以下のようなケースで過失運転致傷罪が成立しています。

  • 観光バスの運転手が、強い眠気を感じたにもかかわらず運転を続けたところ、居眠り状態に陥り、バスを転落・横転させて乗客らにケガをさせた
  • 自動車を運転中、指定最高速度を時速約30キロメートル上回る時速約80キロメートルで走行したうえ、ハンドル操作を誤って車を歩道に走らせ、通行人にケガをさせた
  • 自動車を運転中、一時停止をする際にブレーキと間違えてアクセルを踏み込んだことで車を暴走させて駐車場内に入り、その場にいた人にケガをさせた
  • 自動車を運転中に携帯電話で通話し、横断歩道を渡る歩行者に気づかず、車を歩行者に衝突させてケガをさせた

ケガをさせた

過失運転致傷罪が成立するには、被害者が事故によってケガをしたといえること(因果関係があること)が必要です。

無免許

事故当時、被告人が無免許だった場合は、免許がある人よりも刑罰が重くなる可能性があります。

過失運転致傷罪の刑罰

過失運転致傷罪の刑罰は、7年以下の懲役・禁固または100万円以下の罰金です。 事故当時、被告人が無免許だった場合は、10年以下の懲役となります。 被害者のケガの程度が軽い場合は、有罪判決を受けても、情状により、刑罰が免除されることがあります。

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