傷害事件の被害に遭った際の被害届や告訴、慰謝料請求について

殴られて怪我をした、嫌がらせを受けてノイローゼになってしまったなど、傷害事件に巻き込まれると、恐怖や苦痛、そして治療の必要性など、被害者の負担は大きなものとなります。しかしいざ事件に巻き込まれると、どのように対処したら良いかわからないことも多いでしょう。ここでは被害者となってしまった際の対処法を説明します。

目次

  1. 傷害事件の被害者にできること
  2. 傷害事件として被害届・告訴状を提出
  3. 怪我の治療費や慰謝料を請求
    1. 話し合いによる請求
    2. 裁判での請求
  4. 傷害事件の時効

傷害事件の被害者にできること

alt 傷害事件に巻き込まれた被害者が、泣き寝入りしないためにできることは何があるのでしょうか。被害者にできることは大きく分けて次の二つがあります。

  • 刑事事件として犯人を逮捕し罰してもらう
  • 民事事件として犯人に治療費や慰謝料を請求する

これらは別の手続きとなりますが、両方とも並行して行うこともできます。 いずれの方法を取るにしても、傷害事件に巻き込まれ、怪我や精神面のケアが必要な場合、まずは治療を優先されてください。刑事・民事ともに診断書が重要な証拠にもなります。

傷害事件として被害届・告訴状を提出

alt 犯人を捕まえてほしい、処罰してほしいという場合には、刑事事件として警察に捜査を進めてもらう必要があります。通報や現行犯逮捕でない場合には、被害者が被害届または告訴状を提出することで警察に事件として認知してもらいます。 被害届と告訴状の違いについて詳しくは「被害届や刑事告訴とは何か?被害届の出し方や告訴を受理してもらうには」もご覧ください。 捜査が進み犯人が逮捕され、罪が認められた場合には、犯人には15年以下の懲役、あるいは50万円以下の罰金が科されることとなります。

怪我の治療費や慰謝料を請求

alt 怪我や精神疾患の治療にかかった費用や、襲われた恐怖に対する慰謝料を、損害賠償としてまとめて加害者に請求する権利もあります。損害賠償請求をするには次の二通りの方法があります。

  • 話し合い(示談交渉)で請求する
  • 訴訟を起こして請求する

いずれにしても加害者が誰だかわかっていない場合には請求すらできないため、そのような場合にはまずは上記の通り刑事事件として犯人を逮捕・特定してもらいましょう。 慰謝料の相場が知りたい方は、「傷害事件・傷害罪での慰謝料・損害賠償や示談金の相場」もご覧ください。

話し合いによる請求

裁判所などを介さずに、当事者間の話し合いの場で請求することも可能です。 ただし、被害者としては、怪我を負わされるほどの暴力を加えられた加害者を相手に、話し合うことすら恐怖を感じてしまうことでしょう。そのような場合には、弁護士を代理人とすることで、加害者に住所や連絡先を知られることなく、また本人と相対することなく交渉することができます。 刑事事件として加害者が逮捕されている場合には、加害者側が弁護士を付けて示談の申し入れをしてくることも多くあります。そのため、被害者側が費用をかけて弁護士を雇わなくとも示談の場を持つことも可能なのです。 しかし、示談が成立すれば加害者は処罰されなくなる可能性もあるので注意が必要です。だからこそ加害者側から示談の申し入れがあるのですが、処罰を強く望む場合にはそのことも考慮すべきでしょう。 示談交渉のデメリットなど詳しくは「犯罪被害者が示談交渉で注意すべきポイントやデメリット」もご覧ください。

裁判での請求

損害賠償請求する方法としては、被害者が裁判を起こして裁判所に判決を求めることが一般的です。また、殺人、傷害等の一定の刑事事件の被害者には、損害賠償命令制度といって、刑事裁判を担当した裁判所に民事事件も担当してもらう制度もあります。 治療費やそれに伴う交通費などの実費は、領収書があれば損害として賠償が命じられる可能性は高いでしょう。慰謝料については、事件の悪質性や怪我の程度によって決まり、診断書や目撃証言を揃えるといった証拠集めが重要となります。 一方で、裁判の手続きは専門的な知識も求められるため、ほとんどのケースで弁護士に依頼することとなるでしょう。請求したい金額と弁護士費用を天秤にかけて、訴訟を起こすかどうかを判断することとなります。 訴訟を起こすべきか、費用はどの程度になるかを知るためにも、まずは弁護士に相談だけでもしておくことをおすすめします。

傷害事件の時効

alt 傷害事件の被害者に関係する時効は、刑事事件における「公訴時効」と、民事事件における「損害賠償請求権の時効」の2種類あります。 前者は、犯人を起訴し刑事裁判で求刑できる期間を指します。傷害事件の場合は10年が公訴時効となり、時効となればたとえ犯人がわかっていても裁くことができなくなります。 後者は、民事裁判で損害賠償請求ができる期間を指します。これは損害または加害者を知った時から3年、事件が起きた時20年となります。 いずれにしてもなるべく早く対処されることをおすすめします。

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