器物損壊の意味や事例と故意や過失などの罪が成立する要件

人の物を壊してしまったり、傷つけてしまうと、単に弁償する責任が生じるだけでなく、器物損壊罪という犯罪となってしまう可能性もあります。器物損壊は、破損が生じなくとも当てはまる場合もあれば、破損しても犯罪とならない場合もあります。ここでは、どういった場合に犯罪が成立するのかを例を挙げて説明します。

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目次

  1. 器物損壊罪の刑法条文
  2. 器物損壊とは
    1. 損壊とは
    2. 傷害とは
  3. 故意と過失

器物損壊罪の刑法条文

alt まず、器物損壊罪は刑法でどのように規定されているのかを確認しておきましょう。条文では次のように記載されています。

他人の物を損壊し、又は傷害した者は、三年以下の懲役又は三十万円以下の罰金若しくは科料に処する。

条文ではこのように規定されていますが、「損壊」や「傷害」とはどのような行為かを解釈しなければなりません。以下ではより具体的に器物損壊罪について解説します。

器物損壊とは

alt 刑法にある「損壊」や「傷害」とはどういった意味なのでしょうか。まず、それぞれ想定されている対象が異なり、「損壊」は対物、「傷害」は対動物を想定しています。

損壊とは

器物損壊における「損壊」とは、単にその物を破損させるという意味にとどまらず、その物の価値を低下させる行為を広く指します。また、物理的な損壊だけでなく、心理的に使用できなくなれば、器物損壊と言えるのです。 例えば、飲食店の食器に放尿するといった行為では、綺麗に洗浄することで物理的には価値をとどめますが、誰もが使いたがらないため、器物損壊罪が認められています。 また、外壁への落書きに関しても、「見栄え」という価値を損ねているため、器物損壊罪となり得ます。建物などに対する過剰な落書きは、建造物損壊罪というより重い罪となる場合もあります。

傷害とは

「傷害」とは、一般的には人に対して怪我や精神疾患を負わせることを言いますが、器物損壊罪では動物、主にペットを対象にしています。他人の飼っている犬や猫、鳥を傷つける行為は器物損壊罪となります。 また、「損壊」と同様に、「傷害」においても「価値の低下」が考慮されます。例えば、鳥かごで飼育している鳥や、池の鯉を逃がす行為も「傷害」となるのです。

故意と過失

alt このように器物損壊とは広い意味を持ち、様々な行為が犯罪となり得ます。一方で、器物損壊罪が成立するためには、その行為が故意に(わざと)行われている必要があります。 つまり、加害者が意図的に行った行為の結果ではなく、転んだ拍子に物を壊してしまったような過失(誤り)があった場合には、器物損壊が起きていなければ犯罪とはならないのです。 もっとも、犯罪として刑事責任を負うことはありませんが、物を壊している以上、弁償はしなければなりません。

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