略取・誘拐罪|法律用語大辞典

法律用語の解説

略取・誘拐罪

りゃくしゅゆうかいざい

略取・誘拐罪とは、不法に人を通常の生活環境から離脱させ、自己または第三者の支配権内に移して行動の自由を奪う罪を意味する。 略取とは暴行または脅迫を手段とする場合、誘拐とは欺罔または誘惑を手段とする場合をいう。略取と誘拐を合わせて拐取(かいしゅ)という。 略取、拐取及び人身売買の罪には、未成年者拐取罪(刑法224条)、営利目的拐取罪(刑法225条)、身の代金目的拐取罪(刑法225条の2)、所在国外移送目的拐取罪(刑法226条)人身売買罪(刑法226条の2)、被略取者等所在国外移送罪(226条の3)、被略取者引渡し等(227条)、身の代金目的略取等予備罪(228条の3)がある。 未成年者略取誘拐罪(刑法224条)の保護法益については、①被拐取者の自由のみであるとする説、②人的保護関係を保護するものであり、親権者などの保護・監護権のみであるとする説、③被拐取者の自由と保護・監護権の両方とする説(通説)が対立している。判例は③説をとり、監護権者は被害者として独自の告訴権を有すると解されている。 人を逮捕・監禁した上、これを人質にして第三者に対して義務のない行為を強要するなどした場合について「人質による強要行為等の処罰に関する法律」が制定されている。 <略取・誘拐罪に関する事件> 別居中で離婚係争中の妻が養育している二歳の子を夫が有形力を用いて連れ去る行為は未成年者略取罪(刑法224条)の構成要件に該当し、夫が親権者の一人であることは違法性阻却の判断において考慮されるべき事情にとどまるとした事件(最決平成17年12月6日)、身の代金目的拐取罪(刑法225条の2)「近親その他略取され又は誘拐された者の安否を憂慮する者」とは、被拐取者の安否を親身になって憂慮するのが社会通念上相当と認められる特別な関係にある者をいうとした事件(最決昭和62年3月24日)などがある。 <略取・誘拐罪に関連する用語> 言い換え語:拐取罪、略取誘拐罪 類義語:個人的法益に対する罪、自由に対する罪 <略取・誘拐罪に関連する検索キーワード> 未成年者略取及び誘拐罪、未成年者略取及び誘拐罪(刑法224条)、略取誘拐罪保護法益、営利目的等略取及び誘拐罪

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