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冤罪・無実

2016年05月26日

冤罪事件に巻き込まれたら - 無実の罪を晴らすためにできること

無実の罪で、逮捕され、裁判にかけられた挙句、有罪判決を受け、刑罰を課される冤罪事件。死刑判決を下された場合には、死の恐怖と数十年にわたって向き合うという極限状況下に置かれることになるかもしれませんし、痴漢冤罪による逮捕であっても、会社を解雇されたり、刑務所に収監されたり、と人生が大きく変わります。 そのような冤罪事件の当事者に、万が一なってしまった場合、無実の罪を晴らすためにどうしたらよいのかを説明します。

目次

  1. 冤罪事件はなぜ起きるのか
  2. 冤罪を晴らし無実を証明するには
  3. 弁護士ができる弁護活動

冤罪事件はなぜ起きるのか

まず、冤罪事件はなぜ起きるのか、そのメカニズムを理解するところからはじめましょう。 根本的な問題は、被疑者自身が罪を認める「自白」が証拠として偏重されていることです。証拠には、物的証拠もあれば、他人による目撃証言もあります。しかし、伝統的に日本の刑事裁判では、本人が認めたことを重く見て、それを信用する傾向にあるのです。 そのため捜査機関は、とにかく自白さえあればよい、という発想になりがちで、自白を取るために威圧的な取り調べを行うのは、残念ながらしばしば見られる光景ですし、ときには違法・不当な取り調べすら行われてしまうのが現実です。 被疑者もそうした過酷な取り調べや、長期間の拘束に耐えきれず、やっていないのに「やった」と認めてしまいます。 もちろん、多くの被疑者は「とりあえず認めて、この状況を脱しよう。裁判になってから撤回すればいいのだから」と考えて、やっていないことを「やった」と認めるわけですが、実際には、ついてしまったこの嘘を裁判で撤回するのは著しく困難です。

冤罪を晴らし無実を証明するには

やっていないのに「やった」と認めてしまった場合、その嘘を裁判で撤回するにはどうしたらいいのでしょうか。 刑事裁判のルールとして、原則としては検察に被告人の罪を証明する責任があり、被告人が自分の無実を証明する必要はないことになっています。しかし、検察が、被告人の有罪を証明する自信のある事件しか起訴しないことから、現実には、起訴された場合は99.9%が有罪判決を下されており、事実上、被告人が無実を積極的に証明していかないと無罪判決を得られない構造になっています。 つまり、裁判になってからの挽回は不可能ではありませんが、極めて難しく、裁判になる前の取り調べ段階で、精神的サポートを受けて適切な対応をし、自ら無実の証拠を収集して捜査機関に提示していくことが必要なのです。 したがって、冤罪を晴らすためには、取調べの早い段階で、経験豊富な弁護士に相談することが重要です。

弁護士ができる弁護活動

では、弁護士はどのように冤罪を晴らす手伝いをしてくれるのでしょうか、弁護活動の具体的な内容を見ておきましょう。 まず、取り調べへの対処法をアドバイスしてくれます。いったん自白をしたら、裁判になってから撤回するのは難しいこと、自白調書を取られないために、なんとしても、過酷な取り調べや、長期間の拘束に耐えなければならないことを教えてくれます。 とはいえ、十分な睡眠も取らせてもらえず、意識朦朧とする中で、人格を否定するような言辞を並べられたり、逆に、情に訴えかけられたりしていると、どんなに意志の強い人でも正常な判断を下せなくなるものです。そんな状況であっても、うっかり自白調書にサインをしてしまわないように、弁護士は精神面のサポートもしてくれます。 もちろん精神面のサポートは家族から受けるのが一番ですが、起訴前は弁護士でないと面会すら難しいという現実がありますので、弁護士が家族と被疑者とのパイプ役を果たしつつ、プロフェッショナルなサポートをするわけです。 被疑者に弁護士がつくことそれ自体にも、不当な取り調べを抑止する効果がありますが、同時に、取り調べに違法性がないかどうかも厳しくチェックし、違法性を示す兆しがあれば、捜査機関に対して抗議をするとともに、場合によっては、のちの裁判で証拠として提出する準備もします。 あわせて、例えばアリバイのような、無実を証明する証拠を収集して、捜査機関に提示し、取り調べや起訴を断念するように働きかけます。その甲斐なく起訴されてしまった場合にも、引き続き無実を証明する証拠を収集し、裁判所に対して無罪を主張していきます。 もし自白調書を取られているのであれば、自白が虚偽であること、自白調書に信用性がなく、証拠として採用するにふさわしくないことも主張していきます。

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