警察・検察が保管する書類に対する証拠保全の申立について

警察・検察の不法行為に対して国賠訴訟を提起したい。
その前に警察・検察が保管している書類について証拠保全の申立をしたい。
そこで、不起訴事件記録については刑事訴訟法第47条等を根拠として相手方が提出しないのではないかと心配しています。
民事訴訟法第238条には「不服を申し立てることができない」とありますが。。。

Q 警察、検察は証拠保全についての裁判所の決定を拒否できるのでしょうか?


匿名弁護士からの回答はご遠慮下さい。
2014年09月05日 10時13分

みんなの回答

冨本 和男
冨本 和男 弁護士
犯罪・刑事事件に注力する弁護士
ありがとう
拒否できると思われます。
民事訴訟法234条の証拠保全に関する規定によれば、証拠保全は「この章(第4章 証拠)の規定に従い」できることになります。
そのため文書の保全を求める場合、第4章の中にある民事訴訟法220条が適用されることになります。
民事訴訟法220条は、文書所持者の提出義務について定めた規定ですが、以下の文書について提出義務を免除しています。
・公務員の職務上の秘密に関する文書でその提出により公共の利益を害し、または公務の遂行に著しい支障を生ずるおそれがあるもの(4号ロ)
・刑事事件に係る訴訟に関する書類もしくは少年の保護事件の記録またはこれらの事件において押収されている文書(4号ホ)
警察ないし検察庁は、これらの規定を根拠に裁判所の文書提出命令に対し提出を拒むのではと考えられます。
民事訴訟法238条は、「不服を申し立てることができない」としていますが、証拠申立に対する不服申立ができないだけであって、文書提出命令を拒めないことまで規定しているわけではありません。

2014年09月05日 10時45分

冨本 和男
冨本 和男 弁護士
犯罪・刑事事件に注力する弁護士
ありがとう
拒否できると思われます。
民事訴訟法234条の証拠保全に関する規定によれば、証拠保全は「この章(第4章 証拠)の規定に従い」できることになります。
そのため文書の保全を求める場合、第4章の中にある民事訴訟法220条が適用されることになります。
民事訴訟法220条は、文書所持者の提出義務について定めた規定ですが、以下の文書について提出義務を免除しています。
・公務員の職務上の秘密に関する文書でその提出により公共の利益を害し、または公務の遂行に著しい支障を生ずるおそれがあるもの(4号ロ)
・刑事事件に係る訴訟に関する書類もしくは少年の保護事件の記録またはこれらの事件において押収されている文書(4号ホ)
警察ないし検察庁は、これらの規定を根拠に裁判所の文書提出命令に対し提出を拒むのではと考えられます。
民事訴訟法238条は、「不服を申し立てることができない」としていますが、証拠保全申立に対する不服申立ができないだけであって、文書提出命令を拒めないことまで規定しているわけではありません。

2014年09月05日 10時45分

相談者
回答ありがとうございます。
証拠保全ができないのなら、裁判所に令状を発してもらえばいいのでは、と考えてます。
Q1 裁判所に捜索差押許可状等を発してもらうにはどうすればよいですか?
Q2 相手方が文書提出を拒否することは可能と思われますが、不提出の場合は民事訴訟法第224条によって当方の主張が真実とみとめらるのではないですか?
Q3 他に当該文書を差し押さえる方法はありませんか?

以上、ご回答よろしくお願いします。

2014年09月05日 16時30分

冨本 和男
冨本 和男 弁護士
犯罪・刑事事件に注力する弁護士
ありがとう
Q1 裁判所に捜索差押許可状等を発してもらうにはどうすればよいですか?
捜索とそれに伴う差押えは、「刑事手続きにおいて」押収する物または被疑者・被告人の所在を発見するために行う強制処分です。刑事手続にまで発展しなければ利用できません。また、仮に刑事手続にまで発展したとしても、捜査機関以外の請求者は、被告人、被疑者、またはこれらの弁護人に限られています(刑事訴訟法179条1項参照)。
Q2 相手方が文書提出を拒否することは可能と思われますが、不提出の場合は民事訴訟法第224条によって当方の主張が真実とみとめらるのではないですか?
たしかに、民事訴訟法224条の要件を充たせば真実と認められるでしょう。
しかし、そもそも文書提出命令を認めてもらうためには、請求する側でどういう表示でどういった趣旨の文書が存在し相手方が所持していることを立証する必要があります。警察や検察の内部に協力者ができない限り、こうした立証は不可能だと思われます。
Q3 他に当該文書を差し押さえる方法はありませんか?
民事の文書提出命令申立以外、心当たりありません。

2014年09月05日 17時10分

相談者
冨本弁護士殿

1 今回は当方が告訴人、警察官が被告訴人なので刑訴法に基づく証拠保全はできないと思われます。
2 相手方が所持する文書は刑事事件に係る訴訟に関する書類のため提出を拒むと推測しますが、文書の主要部分は開示記録中の調書に明記されています。したがって裁判所が別の当該調書の内容を真実と認めると考えられるので問題ありません。
3 文書提出命令申立が有効な手段であると判断しました。

たいへん参考になりました。ありがとうございました。

2014年09月09日 10時24分

この投稿は、2014年09月05日時点の情報です。
ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。

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