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ストーカー

つきまといなどのストーカー行為による慰謝料や示談金の相場

つきまとい行為などの繰り返しにより、ストーカー規制法違反に該当するような場合には、被害者の精神的苦痛は計り知れないものとなるでしょう。ストーカー行為は不法行為となので、加害者は被害者に対して慰謝料を支払う義務があります。 では、ストーカーの慰謝料相場はどの程度なのでしょうか。 ストーカーの慰謝料は、数十万円から数百万円と非常に幅の広いものとなっており、ストーカー行為の内容や程度、期間、被害者がどのような被害を受けたかによって異なります。 ストーカーに対して慰謝料を請求した裁判例が少ないことから、正確な慰謝料相場を算出することは困難ですが、過去の事例別に算定基準を説明します。

目次

  1. 慰謝料の相場(平均)
  2. 示談金の相場

慰謝料の相場(平均)

過去の裁判例を見ると、慰謝料額はばらつきが非常に大きく、ボリュームゾーンを出そうにも、そこまでの件数がないのが実情です。そのような状況ですが、単純な平均金額だけ求めると、150万円程度となっています。 そもそも民事裁判には訴訟費用や弁護士費用が必要なことから、そもそも高額が見込める事件しか訴訟を起こしていない可能性も否定できませんが、ストーカーの慰謝料は比較的高額な水準となっています。 以下では慰謝料が高額・減額となる理由をそれぞれ紹介します。

高額な慰謝料が認められたケース

慰謝料額が100万円を超える高額な判決が出たケースでは、次のような理由が算定基準となっています。

  • ストーカーを止める旨の念書を交わした後も行為を続けるなど、悪質性が高い
  • 被害者が精神疾患を負い生活に支障をきたしている
  • 教授と学生の関係のように優越的な地位を利用している
  • 被害者にまったく落ち度がない

このような理由を伴う事件では、200万円から300万円程度の慰謝料が多くなっていますが、極めて悪質な事件では750万円の慰謝料が認められていることもあり、事件ごとにばらつきが大きいと言えるでしょう。

減額されているケース

裁判では被害者が請求した金額が満額認められるか、まったく認められないかの二者択一ではなく、請求金額内で妥当な金額を算定します。そのため、請求金額から大幅に減額されるケースもあるのです。 ストーカー事件の慰謝料請求において、減額されているケースでは次のような理由が挙げられています。

  • 被害者側にも落ち度があった
  • 身体的な接触がなく行為の程度がそれほど悪質ではない

被害者側の落ち度は、例えば、元交際相手に理由も告げずに一方的に別れたり、借金したまま逃亡するなど、加害者側から連絡を取らざるを得ない状況を作り出すといったことが挙げられます。 また、ストーカー行為の程度に関しては、一概には言えませんが、単に電話を繰り返すだけより、待ち伏せなど直接被害者に接触する行為をより悪質な行為と認定していると言えるでしょう。

示談金の相場

被害者が告訴するなど、刑事裁判に向けて捜査が進んでいる局面では、加害者側から被害者側へ示談による解決を申し入れるケースも多いでしょう。 その場合にも、民事裁判における慰謝料額が基準となります。しかし、示談は双方が納得できるか否かが焦点となり、慰謝料の相場だけを基準に金額が決まるわけではありません。 加害者としては示談が成立しなかった場合に、どのような刑罰を科されるか、それを受け入れることができるかによっても許容できる金額が変わることでしょう。前科を付けたくない場合には、相場よりも高い示談金も受け入れ、告訴の取り下げを要求をする、罰金刑であれば前科が付いてもよい場合には、そもそも示談の申し入れをしないなど、人によって様々です。 なお、ストーカー規制法違反の罰金の最高額は50万円となるので、示談の場合の一つの目安となります。もっとも、悪質なストーカー行為を行えば、初犯であっても懲役となる場合もあります。 一方、被害者としては、加害者への処罰をどの程度望むか、民事裁判での回収見込みがあるのかを天秤にかけることとなります。 示談金の見返りに、告訴を取り下げると加害者は起訴できず、刑罰を科すことができません。告訴を取り下げずとも、示談の成立は減刑される要素となります。もっとも、示談をせずに民事裁判で請求するこもと可能です。 しかし、弁護士費用(目安としては30万円程度)や時間的な負担を考慮すると、見込める慰謝料額がある程度高額でないと、民事裁判を起こすことでコストの方が大きくなる可能性もあります。 民事裁判はそもそも高額な慰謝料が見込める場合のみしか提訴されていない可能性がある、と述べたのはこのためです。被害の弁償として金額を重視する場合には、示談で取りまとめた方がよい事件も多いのです。

このように、民事裁判での請求となるか、示談を成立させるかは、事件内容ごと、当事者双方の考え方によっても異なります。近年になってストーカー規制が強化されたことから、裁判例が少なく信頼できる情報が少ないでしょう。適切な金額や対処法についてお悩みの場合には、専門家である弁護士に相談することをおすすめします。

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