奨学金の時効について

公開日: 相談日:2021年04月15日
  • 1弁護士
  • 2回答

【相談の背景】
奨学金の返済についてです。
20年ほど前奨学金を借りました。当時親が借りてきちんと返すと言っていたのでかなり楽観的に考えいたのと、私自身金銭にだらしなく一切返済をしていません。
その後親も少しは返済していたようなのですが、2009年を最後に返済をやめており私自身も支払う事なく封書が来ても放置していましたが、今回支払督促申立予告というのが来ました。
記載されていた所に電話したところ一括返済かもしくは和解して分割返済でと説明を受けました。あまりにも高額になりすぎているので一括返済は不可能です。
和解となっても現在アルバイトの身であり尚且ついつまで仕事がもらえるか分かりません。
色々調べたところ、時効援用?が出来ないのかとふと気になり相談しました。

【質問1】
奨学金の時効について

1017806さんの相談

この相談内容に対して 弁護士への個別相談が必要なケースが多い

と、1人の弁護士が考えています

回答タイムライン

  • 鈴木 克巳 弁護士

    注力分野
    借金・債務整理
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    ◆ 奨学金の時効については注意すべき点があります。
    ◆ 一つ目は、貸金業者の債権とは違って、時効期間は5年ではなく10年だということです。
    ◆ もう一つ目、これが弁護士でもよく間違えるのですが、貸金業者との間の契約は、分割払の支払を怠ると一括で支払わなくてはならなくなるという期限の利益喪失約款があるのですが、期限の利益を喪失すると、そこから「全額」につき時効が進行します。したがって、期限の利益喪失後5年を経過すれば、その間に時効中断(更新)事由が発生していない限り、時効が完成することになるのです。
      ところが、奨学金の場合は、期限の利益喪失約款というものがないので、分割払金の返済期が経過した毎に、「個々の分割払金についてのみ」時効が個別的に進行します。貴殿は、2009年を最後に返済をやめたとのことですが、その後に発生する分割払については、当該分割払金の返済期限を経過しないと時効が進行しないのです。
      ですので、時効中断(更新)事由がないとしても、今、時効にかかっている債権は、2011年3月までに発生した分割払金のみで、2011年4月以降に返済期限が到来した分割払金については、まだ、時効が完成していないということです。
    ◆ もともとの返済予定表(償還表)がどうなっているのかによって、時効にかかっている債権と時効にかかっていない債権がどの程度あるのかが分かると思いますので、よく確認しておいて下さい。
    ◆ それと、奨学金債権者は、貸金業者と違って、というより、貸金業者より融通がききません。利息損害金をカットして欲しいと言ってもダメと言ってきますし、奨学金債権者の納得がいく内容での分割払いにしか応じません。また、奨学金債権者は、堂々と時効にかかった債権も訴訟で請求してきます。
      ですので、前述したように、「償還表」をしっかりチェックして、時効にかかっている債権については、しっかり時効の援用をなされるべきです。
    ◆ 債務承認発言(払いたくも払えないですというような発言)はしていませんよね。こういう発言は「債務はあることはわかっている」という発言として、時効中断(更新)事由だと相手に主張されるリスクがあります。
      もう二度と電話はしないで下さい。貴殿の発言は録音されているので要注意です。
      書面で戦って下さい。
      お近くの弁護士への早急なるご相談をお勧め致します。

  • 相談者 1017806さん

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    ありがとうございます。
    償還表が手元になく確認が出来ませんでした。
    日ももうないですし、支払いをしていなかった自分の責任ですので和解しか無いのかなと考えています。

  • 鈴木 克巳 弁護士

    注力分野
    借金・債務整理
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    > 償還表が手元になく確認が出来ませんでした。日ももうないですし、支払いをしていなかった自分の責任ですので和解しか無いのかなと考えています。
    ◆ 償還表が手元にないのであれば、相手から入手すべきです。
      時効云々を言ってしまうと、こちらの戦法がバレてしまいますので、そういうことではなく、「きちんと今自分が置かれている状況を把握したいので償還表をお送り下さい」と言うべきです。
    ◆ 「日がない」とおっしゃいますが、「支払督促の申立」がなされたら「異議申立」をされればいいのです。
      そして、訴訟の中で和解していくべきです。
      全額を支払うという内容で和解をしてはダメです。
      かなりの額が時効で勝てる可能性がある以上、きちんと時効で勝てる部分は勝っていき、残りの金額を分割で支払うという和解を目指すべきです。
    ◆ 確かに、貴殿は「支払わなかったのは悪い」と言えます。
      しかし、時効にかかった債権を平然と請求してくる奨学金債権者のやり方も、私から言わせれば、非常に問題だと思っています。
    ◆ 以上から、今から諦めて「全額について和解」という方法は採るべきではなく、「時効消滅できる金額は消滅させて、残りの金額について分割払の和解をしていく」という方法を採るべきです。
      再度のご検討を宜しくお願い致します。
    ◆ ご自分一人では闘っていく(相手と話し合っていく)のが不安であれば、弁護士へのご相談もご検討なされるべきかと存じます。

この投稿は、2021年04月時点の情報です。
ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。

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