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ギャンブルの借金でもできる? 「自己破産」について知っておくべき4つのこと

自己破産したらどうなってしまうの――? 「自己破産」という言葉はよく聞きますが、当事者の方が実際に検討をはじめると、「車は所有することはできないの?」「クレジットカードは作れないの?」さまざまな疑問が出てくるようです。

自己破産とはどんな制度で、生活にどんな影響が出てくるのでしょうか。弁護士ドットコムの法律相談コーナーに寄せられた具体的な悩みをもとに、和賀弘恵弁護士に聞きました。


●Aさん「ギャンブルが理由でも自己破産はできますか?」

【相談】「パチンコで作った借金が返せなくなってしまいました。ギャンブルが理由だと、自己破産はできないのですか」

【和賀弁護士の回答】

自己破産するためには、Aさんが「支払不能状態」におちいっている必要があります。「支払不能状態」とは、収入と借金との兼ね合いですので、一概に「●●円借金があれば自己破産できる」というようなことではありません。ただ、通常の暮らしをして、3年程度で返済できるような額であれば、「支払不能状態」とまではいえない可能性があります。

自己破産ができる場合、そのうえで債務の免責をしてもらわなければなりません。免責とは、債務の支払いを免除してもらえることです。自己破産ができたら、通常は免責も認められます。

一定の条件に該当する場合には、免責が認められないこともあり得ます。いくつか条件がありますが、Aさんが最も気にかかるところは、「ギャンブルや浪費により多額の借金をしてしまった」という条件をクリアできるかどうかだと思われます。

一般には、ギャンブルや浪費で多額の借金ができてしまった場合には、免責が認められません。ただ、これは絶対ではなく、裁判官の裁量により、ギャンブルや浪費の理由に酌量の余地があったり、相談者さんの生活再建のために必要と認めれば、免責、または一部免責されることもあり得ます。まずは、依頼する弁護士とよく話し合うことから始めてください。

●Bさん「自己破産したら、財産はすべて没収されますか?」

【相談】「自己破産した場合、財産は全てとられてしまうのでしょうか。せめて趣味のゲームはしたいのですが、テレビやゲーム機もとられてしまうのでしょうか」

【和賀弁護士の回答】

財産を全部没収されてしまうと、自己破産を申し立てた人は生活再建ができません。そのため、新しい人生をスタートするための、必要最小限度の財産を残すことが法律上許されています。この必要最小限度の財産のことを「自由財産」と言います。

自由財産とは、(1)生活に必要な家財道具、(2)20万円以下の財産です。ですから、家具、電化製品などは(1)に該当し、家中のものを全て処分されるということはありません。高額なテレビ、ゲーム機などは、生活必需品とまでは言えないでしょうが、実際の運用では、処分して債権者に配当することにはならないでしょう。

ただし、これは、個人の自己破産で通常利用されることが多い、「同時廃止」という手続を利用した場合を前提としています。「同時廃止」を利用した場合、免責不許可事由の調査が十分になされません。そのため、事実上、裁量免責が認められないおそれがあります。「同時廃止」の手続を利用できるかどうかは、委任する弁護士に確認してください。

●Cさん「ローンやクレジットカードを作れますか?」

【相談】「自己破産を考えていますが、後のことが不安です。自己破産をした後も、ローンを組んだり、クレジットカードを作ったりすることはできるのでしょうか」

【和賀弁護士の回答】

自己破産をしても日常生活には何ら影響がありませんし、周囲の人に知られることもありません(一定の職業に就けないこと、一定の資格が取れないことはあります)。当然、選挙権が剥奪されるといったこともありません。

ただし、信用情報機関というところが、個人の金融関係の記録を保持しており、そこに、自己破産したことが情報として登録されます。

これがいわゆる、「ブラックリスト」と呼ばれるものです。金融機関は、その個人の信用情報を共有していますので、新しくローンカードを作ること、住宅ローンを組むことなどは一定期間制限されます。一般には、その期間は5年から10年と言われています。

現在住んでいる賃貸物件から出ていけなどといわれることはあり得ません。ただ、新規に賃貸物件を借りる場合、最近は、家賃滞納に備えて家賃保証会社を利用することが条件とされていることがあります。その場合、家賃保証会社の審査に通らないということは起こり得ます。

●Dさん「自己破産して、親族に迷惑がかかる可能性は?」

【相談】「自己破産をすると、私の借金はどうなるのでしょうか。親や親族が代わりに払わされることにならないのでしょうか。親族に迷惑はかけたくありません」

【和賀弁護士の回答】

自己破産をした場合に、親、兄弟が、Dさんの債務を引き受けなければいけないということはありません。

ただ、保証人がいる場合、自己破産をした相談者さんは債務を支払う必要がありませんが、代わりに、保証人が保証した債務は、保証人が全て責任を持って支払うということになります。

自己破産をする場合には、Dさんの債務に保証人がついていないかどうかをよく確認して、もし保証人がいた場合には、その方と話をつけてから自己破産手続に入りましょう。

取材協力弁護士 和賀 弘恵 (わが ひろえ)弁護士
大手食品メーカー、行政職員の経験を経て、目の前のただ1人の人を救う仕事をしたいと思い、弁護士を目指しました。現在は、的確な法的解決のご提案に加えて、カウンセリング機能も果たせる弁護士を目指して奮闘中です。
みつ葉法律事務所

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