民事執行システムの限界を補完する刑事罰の導入の可否

【相談事項】
債務名義により確定した損害賠償請求権等の金銭債権について、債権者が債権全額の弁済を受けられない場合、一定の条件(※)を設ければ、債務者に刑事罰を科せるような法改正は不可能でしょうか?

※一例
①債権者は強制執行手続きを行ったが、空振りに終わった
②債権者は財産開示手続きを行ったが、空振りに終わった
③債権者は債務者に対して△年間のあいだ△回の催促を(内容証明郵便等で)行ったにもかかわらず、債務者は債務総額の△%しか弁済していない


【相談の経緯】
現状の民事訴訟法等では、損害賠償請求等の金銭債権について、債務者が財産を隠してしまうと、債権者は訴訟等で債務名義を得ても、実質的に(財産開示手続きや強制執行妨害罪はほとんど役に立たない)債権回収をあきらめざるを得ない(泣き寝入りする)のが実情だと思います。

弁護士ドットコム内の別の質問スレッドの回答(以下のURL)では、「判決を任意に履行しない場合、いきなり刑事罰というのは、~中略~ 非常に難しいというか、事実上不可能だと思います」とあります。
https://www.bengo4.com/c_1009/b_3360/

確かに、債務者も憲法で人権を保障されているので、いきなり刑事罰を科せるようにするのは無理だと思います。

しかし、一定の条件を設ければ、刑事罰を科せるようにしてもいいのではないでしょうか?

債務者にホントに資産が無いのであれば、自己破産という選択肢もあるので。

先日、新聞等で、民事執行法の改正が検討されることになったという報道を見ましたが、報道どおりの内容であれば、改正されたところで焼け石に水レベルの効果しかないと思います。

債務者の口座情報を裁判所が特定してくれるようになったとしても、債務者が預金を全額引き出して貸金庫等に入れてしまえば意味が無いし、財産開示手続きに刑事罰を導入しても、債務者が嘘をついていることを立証するのはほとんど不可能なので。


2016年09月14日 15時36分

みんなの回答

岡田 晃朝
岡田 晃朝 弁護士
弁護士ランキング 登録弁護士が過去30日における弁護士ドットコム内で行った活動(みんなの法律相談での回答など)を独自に数値化、ランキングしたものです。 兵庫県1 借金・債務整理に注力する弁護士
ありがとう
理論上は、関連する法律もすべて改正してそういう法を置けば可能かもしれません。
ただ、実際に、現実的には不可能ではないかと思います。

2016年09月14日 16時22分

相談者
ご回答ありがとうございます。

岡田弁護士の事務所が私の自宅の徒歩圏内なので、少し驚きました(笑)

ご回答いただいた内容を踏まえ、追加で質問があります。


【追加相談事項】
「上記の質問および回答を踏まえると、現行の刑法制度は憲法違反ではないか?」という趣旨の裁判をすることは可能か?


【相談の経緯】
個人の感覚としては、上記相談事項の事例とスーパー等での万引き(窃盗罪)を比較すると、上記相談事項の事例の方が、加害者の「けしからん」の程度は高いと思いますし、被害者が「かわいそう」の程度も高いと思います。

また、現実にも、現行の民事執行法および刑法の限界(欠陥)を理解したうえで、「弁済しなくても不利益がないので支払わない」と発言し、十分な資産を持ちながらあえて弁済に応じない債務者がいます。

このような現状は、刑事政策的に不備があるとして、憲法上の問題がないのでしょうか?

2016年09月15日 10時23分

この投稿は、2016年09月14日時点の情報です。
ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。

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