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衣類の柔軟剤の香りで体調不良、退職に追い込まれる例も…「香害」電話相談、切実な声
電話相談の様子(日本消費者連盟提供)

衣類の柔軟剤の香りで体調不良、退職に追い込まれる例も…「香害」電話相談、切実な声

香り付きの柔軟剤が人気を博している。しかし、柔軟剤や制汗剤などに含まれる人工的な香料が原因となり、体調不良になる人たちも増えているようだ。日本消費者連盟が7月26日と8月1日の2日間、香りに関する悩みを聞く電話相談「香害110番」を実施したところ、全国から213件の相談が寄せられた。9割以上が女性からの相談だった。

●コインランドリーの排気口から大量の柔軟剤

人工的な香料が原因で体調不良を引き起こすことを「香害」と呼ぶ。誤解されがちな点だが、香害に体臭は含まれない。

日本消費者連盟によれば、相談でもっとも多かったのが、近隣の洗濯物の香りにまつわるもの。「隣人の使用する柔軟剤で苦しんでいる」「コインランドリーの排気口から自宅に向かって流れてくる大量の柔軟剤の匂いが酷い」などの声が集まった。

中には、職場の同僚がつける香水や衣類の匂いが強く、上司に改善を依頼したものの、取り合われなかったため、退職に追い込まれた例もあった。

香害に悩む人たちにあらわれる症状は様々だが、頭痛、吐き気などの症状が持続するため、それまでの生活が困難になることもある。中には、化学物質過敏症と診断される人もいる。寄せられた相談には「これは公害問題だと知らせて欲しい」という訴えもあった。

日本消費者連盟は今後、行政、メーカーへの働きかけを行なっていくという。

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