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退職時に残っている有給休暇の扱いは?

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▽ 2008年06月04日号 退職時に残っている有給休暇の扱いは?
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           2008年6月4日
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□□ 相談内容 □□

「退職時に残っている有給休暇の扱いは?」

私は、この春、結婚とともに寿退社することになり、会社との間でも円満に退
職日が決まりました。そこで、退職までに消化しきれなかった有給休暇の取得
を申請しようとしたら、上司から「仕事の引継ぎをやってもらわないと困るか
ら、有給休暇は利用できないよ」と言われてしまいました。確かに上司の言う
ように仕事の引継ぎは必要だと思いますが、私は未消化の有給休暇を全く使用
できないのでしょうか?また使用しきれなかった分を会社に買い取ってもらい
たいのですが、それはできますか?

□□ 弁護士の回答 □□

○  そもそも有給休暇って何?

有給休暇の概要については、過去のメルマガ(平成18年9月13日第36号
http://www.bengo4.com/mm/20060913.html 参照)で特集したように、入社し
て6ヶ月間勤務し、全労働日数の8割以上を出勤していれば権利として発生し
ます。

しかし、上司や他の同僚などの目もあって、使いきれないまま、権利が消滅し
てしまっている方も多いことでしょう。

会社を退職することを決めた後に、退職日まで会社で勤めるのは、気が重いと
思っている方などは、そのような時に備えて、わざと有給休暇を全部消化せず
にとっておいているという話も耳にします。

せっかく、有給休暇を消化せずにとっておいたのに、仕事引継ぎ等の事情によ
って使用できないのではもったいないですね。

ですが、「仕事の引継ぎをしてほしい」という会社の言い分ももっともな気が
します。以下で、具体的に考えていきましょう。

○  会社が拒否しても、退職間近の有給休暇取得は可能!

まず、有給休暇ですが、退職時に未消化の有給休暇の権利は消滅します。です
ので、例えば退職日が20日後に決まっていて、未消化の有給休暇が30日残
っているとしても、10日分の権利は、未消化のまま消滅してしまいます。

では、退職日までの20日間ならば、有給休暇は確実に取得できるのでしょう
か。

一般的に会社には、一定の場合に従業員が有給休暇を取る日を変更することが
できる「時季変更権」という権利を有していますので、仕事の引継ぎのためと
いう理由で「時季変更権」を行使されてしまわないかと気になるところですが、
この点は心配ありません。この分は取得することができます。

もっとも、上記のことは、労働基準法で認められた有給休暇の話ですので、個
々の会社で、労働基準法で認められている以上の有給休暇を従業員に付与して
いたような場合には、法律で規定されている以上の有給休暇の日数部分につい
て、会社から「時季変更権」を行使されることはあるでしょう。

○  有給休暇の買い上げは認められる?

ところで、会社があらかじめ、労働者の有給休暇を買い取って、労働基準法で
定められた有給休暇の日数を減らしてしまうことはできません。

しかし、退職間近になって、従業員に未消化の有給休暇が残っている場合には、
これを会社が任意に買い取っても問題はありません。

というのも、この場合、会社は、時期的に取得不可能な従業員の有給休暇を、
善意で買い取ってあげているだけで、従業員にとってはむしろ利益となるから
です。

ただし、これはあくまで会社側にとっては任意の措置であり、労働者が買取請
求権を有しているわけではありませんから、従業員が会社に対して買い取りを
お願いしても、会社が応じてくれるとは限りません。

退職を決意するときには、仕事の引き継ぎ期間等を頭に入れたうえで、計画的
に有給休暇を取得するようにしましょう。



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