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□□□ 弁護士がやさしく教える!得する法律講座 □□□
2006年6月1日
第21号
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■■ 「弁護士ドットコム」法律相談所 第21回 ■■
〜「弁護士」が身近な法律をわかりやすく解説する法律相談コーナーです〜
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□□ 相談内容 □□
ブログで情報発信する場合の法律問題をおしえてください!
わたしは、ブログで地域の情報を配信しています。
地元のいろいろなお店に行って、自分が体験した情報をブログにアップしてい
るのです。
ほとんどの場合は、店主の承諾を得ているのですが、まれに、店主に無断でお
店の記事を書くことがあります、この場合、法的な問題はあるのでしょうか。
特に、店主の写真や、その店で購入した商品の写真などをブログに掲載して、
記事を書くことが法的に許されるのでしょうか。(48歳、女性)
□□ 弁護士の回答 □□
○ 肖像権侵害に気をつけて!
ブログに写真をのせる場合に、まず気をつけなければならないのは、肖像権の
問題です。
肖像権とは、自分の姿をむやみに撮られたくない、公(おおやけ)にされたく
ない、という人間の心情を法的に保護するもので、憲法13条の「幸福追求権」
に基づく権利です。
ブログに人物の写真をのせる場合、不特定多数の人にその人物の姿を公開する
ことになりますから、被写体の同意を得ないで、写真をブログにのせた場合に
は、その人物の肖像権を侵害することになります。
ですから、ブログに店主の写真をのせる場合には、その旨きちんと店主にこと
わっておくことが必要です。
○ 著作権侵害にも気をつけて!
次に、著作権の侵害にも気をつけなければなりません。
著作物とは、「思想または感情を創作的に表現したもの」をいい、たとえば、
絵画や音楽、小説、キャラクターなどがこれにあたります。
ですので、自分が購入した商品であっても、たとえば、それがキャラクター
のイラストの入ったマグカップなどであった場合、これをブログで公開する
ことは、このイラストの著作権者の同意を得ない限りは、著作権(複製権、
公衆送信権)の侵害になります。
○ 所有権と著作権はちがうの?
どういうことかというと、たとえば、音楽のCDを購入した場合、そのCD
の所有権は購入者にありますが、その音楽を自由に利用する権利、つまり、
たとえば音楽をコピーして販売する権利などは、購入者にはありません。そ
の権利は、音楽の著作権者である作曲者や歌手などにあるのです。海賊版が
違法なのはこういうことです。
ですから、ブログに写真をのせる場合は、被写体が著作物でないかどうかを
確認し、著作権侵害にならないように注意する必要があります。
○ ブログは日記なのにダメなの?
ところで、著作権法によれば、個人が私的に使用する目的の場合は、著作権
の侵害にはならないとされています。たとえば、お気に入りの映画や音楽を
ダビングして自分のコレクションとして見たり聞いたりすることは、私的使
用目的での複製なので、著作権の侵害にはなりません。
このことからすれば、ブログは、個人の日記のようなもので、プライベート
なものなのだから、イラストの入ったマグカップをブログに掲載しても問題
がないように思うかもしれません。
しかし、ブログは、単なる個人の日記とは異なり、不特定多数の人に公開す
ることを予定しているものである以上、私的使用目的ということにはなりま
せん。
○ どんな記事を書いても良いの?
では、記事はどうでしょうか?
インターネットの発明により、わたしたち一般市民が、自発的に情報を発信
できる機会がふえました。それまでの情報発信は、もっぱらテレビや新聞な
どのメディアだけしかしていなかったことを考えると、本当に画期的なこと
です。
わたしたち市民が、ブログなどで情報発信することは、「表現の自由」とし
て、憲法で保障された権利なのです。
しかし、この表現の自由も絶対的に保障されるわけではありません。
たとえば、ブログに書いた記事が、事実無根であり、お店の評判を不当に落
とすような内容であった場合には、そのお店から、営業妨害や信用毀損など
を理由に損害賠償請求されることがありえます。
また、ブログで他人の悪口を書いたり、人に知られたくないような秘密をば
らしたりしたような場合には、他人に対する名誉毀損やプライバシーの侵害
となり、損害賠償請求をされたり、場合によっては、犯罪になったりします
ので、注意が必要です。
○ 常識の範囲内なら大丈夫!
なんだか、たくさん規制があるので、「そんなんじゃ、ブログを書けないよ」
という声が聞こえてきそうです。
たしかに、ディズニーランドで撮った写真をブログにのせたら著作権侵害の
可能性があるのでは?とか、近所の洋食屋さんの食事について厳しいコメン
トをブログにのせたら損害賠償されるの?とか考えていたら、きりがなさそ
うです。
しかし、形式的に法律違反になりうるように見える場合でも、常識の範囲内
と言える程度ならば、事実上は、さほど問題視されることもないと思われま
す。
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