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  <title>"やさしい法律入門"</title>
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  <description>やさしい法律入門</description>
  <pubDate>Mon, 22 Feb 2010 09:12:05 +0000</pubDate>
  <language>ja</language>
  <item>
    <title>更新料の有効・無効を巡る裁判例の動向</title>
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    <pubDate>Mon, 22 Feb 2010 09:12:05 +0000</pubDate>
    <dc:creator>秋山 亘 弁護士</dc:creator>
    <category><![CDATA[不動産取引]]></category>
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    <description><![CDATA[<!-- faq_o -->
＜質問＞
大阪では、更新料を有効とする高裁判決と無効とする高裁判決とで裁判例が別れていると聞いています。
この二つの判決はどのような理由で判断が分かれたのでしょうか。
<!-- faq_c -->
<!-- ans -->
＜回答＞

平成２１年８月２７日大阪高裁判決は、更新料の定めは消費者契約法に違反し無効との判決を下しました。
これに対し、平成２１年１０月２９日大阪高等裁判所判決は、更新料の定めは消費者契約法に違反せず有効との判決を下しました。
なお、この二つの判決は大阪高裁の異なる民事部で審理されましたが、重要な論点ですので、裁判所内部では事実上協議がなされているものと思われます。
この二つの判決の事案の概要は以下の通りです。

平成２１年８月２７日大阪高裁判決
家賃：月額４万５０００円
礼金：６万円
　更新料：１０万円
契約期間：１年間
　過去５回支払った更新料の返還請求
平成２１年１０月２９日大阪高裁判決
家賃：月額５万２０００円
礼金：２０万円
更新料：家賃２ヶ月分
契約期間：２年
過去に支払った５ヶ月分の更新料の返還請求
更新料の定めを無効とした平成２１年８月２７日大阪高裁判決は、更新料の法的性格として?賃貸人による更新拒絶権放棄の対価、?賃借権強化の対価、?賃料の補充という複合的性質を持つという賃貸人側の主張を否定し、１年という契約期間満了の度に１０万円という高額の更新料の支払い義務を定める契約条項に合理性はないとして、消費者契約法違反を認めました。
これに対し、更新料の定めを有効とした平成２１年１０月２９日大阪高裁判決は、更新料の法的性格について、更新料は更新によって当初の契約期間よりも長期の賃借権となったことに基づく、賃借権設定の対価の追加分乃至補強分であると判示し、本件においては、契約期間を２年間、更新料を賃料の２ヶ月分（１０万４０００円）とされており、契約時の礼金（２０万円）よりも金額的に抑えられているなど適正な額に止まっていることから、信義則に反する程度まで消費者に一方的な不利益を課すものではないと判示して、消費者契約法に違反せず有効と判断しました。
二つの大阪高裁の事案を比較すると分かると思うのですが、大阪高裁は、更新料を一律に有効・無効とするのではなく、事案に応じて判断を分けているのが分かると思います。
　すなわち、無効とした平成２１年８月２７日の事案では契約期間が１年と短く更新料を支払う頻度が多いのに、更新料の金額は１０万円と契約時に賃借権設定の対価として支払う礼金の６万円に比べて高い金額を要求しております。このような定めでは、更新契約を結ぶことによって追加の契約期間を確保するという更新料の法的性格（賃借権の設定の対価）を合理的に説明することは困難かもしれません。
　これに対して、有効とした平成２１年１０月２９日の事案では契約期間は２年であり、更新料の金額（１０万４０００円）も契約時の礼金（２０万円）の範囲内に収まっておりますので、賃借権設定の対価（契約期間延長の対価）としての法的性格を合理的に説明できるように思えます。また、２年毎の更新料ですので、賃借人にとっても負担が少なく、信義則に反して消費者に一方的な不利益を課すものではないと言えます。
いずれの事案も最高裁に対し上告されているようですので、最高裁の判断が待たれるところですが、少なくとも、大阪高裁の判決は更新料を一律に無効にしたものではなく、更新料の負担が合理的範囲内に抑えられている場合には有効との判断を示しているというのが現時点における大阪高裁判決に関する正しい理解であるように思えます。
　そして、東京における賃貸の事案は、多くの賃貸借の事例で契約期間が２年間であり、更新料の金額も家賃の1ヶ月分程度であり、礼金と同等か若しくはこれよりも低い金額であることに鑑みれば、平成２１年１０月２９日大阪高裁判決の事案と同様、消費者契約法に違反するものではなく有効と判断されるものと考えられます。
なお、消費者契約法は、事業者と非事業者との契約に適用がある法律ですので、事業者が賃借人の事案では、そもそも消費者契約法が適用されるものではなく、更新料の定めは有効となります。
]]></description>
  </item>
  <item>
    <title>飲酒運転事故の周辺関係者の民事責任 (3)</title>
    <link>http://www.bengo4.com/intro/intro_287.html</link>
    <comments>http://www.bengo4.com/intro/intro_287.html</comments>
    <pubDate>Mon, 22 Feb 2010 08:59:00 +0000</pubDate>
    <dc:creator>  弁護士</dc:creator>
    <category><![CDATA[]]></category>
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    <description><![CDATA[飲酒運転事故の周辺関係者の民事責任（３）

「共謀」責任が問われる場合とは？

まず，前回の「保険について（２）」続き（最後の部分）です。


保険金は保険契約に基づいて支払われるものである。
人身傷害補償保険契約（特約）は、第三者による交通事故不法行為だけを保険事故としているわけではない（自損事故や助手席などでの搭乗中の事故、歩行中の事故などでも保険金が支払われる）。
そうすると、不法行為に基づく損害賠償債務（加害者を中心にみたとき。被害者からみると、損害賠償請求権）とこの保険金の支払いとは、同視できない。
保険会社が保険金を支払うことで，請求権がＸから保険会社に移転した　　　　　のか（請求権代位が成立しているのか），その金額（範囲）は，契約条項の解釈やその他の事情で決まる（注　　保険金支払があったら自動的に保険代位があるという考え方はとらないということですが，差額説に立っているかどうかは，この判文だけからは不明です）。

さて，今回は，「共謀」責任が問われる場合について考えてみます。


はじめに
　「共謀」という言葉が，最近，政治関連のニュースなどで頻繁に登場していますが，他人の行動の結果について自己が責任を問われる場合のうち，「共謀」をしたとして責任を負うこととなるのはどういう場合かについて考えてみます。

　具体的な「共謀」の有無は，最終的には，事実認定というか立証の問題になって（注１），実際の話は大層細かく具体的になるわけですが，ここでは，この問題を理解する上での理論的な基礎について考えてみようと思います。

　民事で「共謀」が問題になる場合
　大まかに見ると，「刑事での共同正犯が，民事での共同不法行為に当たる」と言っていいでしょう。
　裁判例では，子ども私鉄の線路付近で遊んでいた際に，一人の子が線路に置き石をしたために事故が起こった際，一緒に遊んでいた子（の親）も共同不法行為者として損害賠償責任を負うかという事件がありました。
　当然ですが，刑事事件としてみたときに，共謀共同正犯とか幇助犯，教唆犯に当たるということになると，民事責任が追及され得るということになります。
飲酒運転関与者の場合
　飲酒をともにし，同乗していた場合，運転者が事故を起こした結果について運転阻止義務違反として責任を問われることをこれまで検討してきましたが，これは過失責任です。
　関与の仕方が強い場合，関与者を，「共謀して，共同で飲酒運転事故を起こした」として責任追及することも考えられます。
　この責任は故意責任ですから，民事的にも責任が重い（具体的には，慰謝料額の増加要素）ということになります（注２）。

なぜ他人の行為について責任を問われるのか
　突き詰めていう，「結果に原因を与えたから」です。
他人を介して結果を生じさせた，他人の意思を介して結果を生ぜしめたことが責任の根拠です。
言いかえると，行為と結果との間に，物理的・「心理的」因果性がある，ということが責任原因です（注３）
これを関与者の主観面を中心にとらえて，別の説明をすると，こういう説明になります（注４）。
関与者は，他人（現実に実行した者）の行為を（関与者の）自己の行為として利用したと言えるならば，実行者と同じ責任を負う。


　では，どういう判断要素が問題になるのか（実行者が取調室や法廷で何を話したのか，その供述は信用できるのかというややこしい問題はさておいて）については，続きでご説明します。

注

「共犯者」が何を語り，その供述の信用性はどうかという問題と言っても過言ではありません。黙示の共謀（の成立）というものあり，下位の行為者と行為の者が同席している場で，下位の行為者が犯意をほのめかしたことの証拠（下位者の供述証拠など）があると，共謀があったとして，上位者について，少なくとも起訴がなされることが多いという傾向がある（言うまでもなく，公判で検察官主張の公訴事実の通りに認定されるかどうかは別問題）といえます。
日本の場合は，「懲罰的損害賠償」（読んで字のごとくです）を認めていません（本項目の冒頭の事例で，被告側（代理人弁護士）がとりあえず反論したのは，そういう意味で，もっともといえばもっともです）ので，慰謝料が過失の場合に比べて倍になるというほどのことはないとしても，加害行為が故意行為か過失行為かで，被害感情に大きな差が出る以上，ある程度，金額に反映されるのは当然ということになります。
前田雅英先生の「刑法総論」にそういう趣旨の説明があります。
刑法の通説と刑事実務での説明の仕方です。]]></description>
  </item>
  <item>
    <title>保険について(2)</title>
    <link>http://www.bengo4.com/intro/intro_286.html</link>
    <comments>http://www.bengo4.com/intro/intro_286.html</comments>
    <pubDate>Sun, 31 Jan 2010 14:17:16 +0000</pubDate>
    <dc:creator>  弁護士</dc:creator>
    <category><![CDATA[]]></category>
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    <description><![CDATA[請求権代位(2)
〜保険金を受け取った後で，損害賠償訴訟をすると，どういう調整がされるか？　それはなぜか？　自賠責保険金，労災保険給付金，そして，人身傷害補償保険金について

前回の続きです。

保険金を受け取ってから，原因者に損害賠償請求の訴訟を起こした場合，どこかで受け取り分を調整する場面が出てきますが，自賠責保険金，人身傷害補償保険金，労災保険金はどういうように調整されるでしょうか。

自賠責保険金
まず遅延損害金に充当，残りを既払金控除
過失相殺などの処理をした後の損害賠償額から，既払金控除という形で減額されます。
これは，自動車損害賠償補償法上の被害者の制度は，加害者が賠償すべき損害金を補填するために設けられた制度であるため，被害者の損害賠償請求権が満足したかどうかという法的な意味では，加害者から賠償を受けたことと同じと見ることができるからです。
なお，今では，自賠責保険金を受け取る日までに，不法行為の日から生じている（と法的には見なします）「損害金の遅延損害金（損害金額×法定利率年５％×経過日数÷３６５日）」に，自賠責保険金を充当して，余った分を既払金として控除するという扱いをするのが普通です。


労災保険給付金
ここは細かく取扱いの場合が分かれますので，別に譲ると致します。


人身傷害補償保険金
では，人身傷害補償保険金を先に受け取ってから訴訟を起こした場合は，自賠責保険金を受け取った場合と同じ扱いになるでしょうか？



この点は，前回ご説明したとおりで，
「請求権代位で保険会社に請求権が移転して本人はその額に相当する請求権は残らない」というシステムになっている。いくら分が移転するのかについては，大まかな枠組みとしては，新保険法が差額説の考え方を採用したことから，被害者の損害分は被害者が得られるようにすることになったとはいえ，具体的な場面では，現在調整中の問題もあって（注１），いろいろ問題をはらんでいるところである，ということでした。


さて，そういうことであったはずなのですが，少し妙な最高裁判決がだいぶ前に出ました（最判平成２０年１０月７日判決）。
内容は少しも変ではないですし，理論的にはっきりした点があって判決の意味が大きいという評価のようですが，弁護士からみると，なぜこういう問題がわざわざ最高裁に持ち込まれたのだろうか，本来なら第１審の段階で解決して良さそうなものなのになあという感じです。事情は分かりませんがちょっと妙であるということです。

判決というのは，大まかに言うと，こういうものです。

「交通事故の加害者Ｙが被害者Ｘに賠償をすべき人的損害（注２）を受けた。原審は，Ｘが受け取った人身傷害補償保険金の金額（全額）そのままを既払金控除したのは間違いで，請求権代位の有無，金額を確定するべきであるから，審査のために原審に差し戻す」という内容です。

判決の挙げている理由は，

人傷保険金が支払われたことをもって加害者の被害者に対する損害賠償債務の履行と同視することはできない。


また，本件保険契約においては，請求権代位の約定があるから，訴外保険会社は，保険金の支払によって，XのＹに対する損害賠償請求権の一部を代位取得する可能性があり，訴外保険会社が代位取得する限度でXは損害賠償請求権を失うことになるのであって，本件保険金の支払によって直ちに本件保険金の金額に相当する損害賠償請求権が消滅することにはならない。


代位の成否及び範囲について確定するために，審理をする必要がある。
本件では，約款の契約条項の解釈のほかに，支払保険金額の全額分を保険会社に移転するという内容の合意がＸと訴外保険会社との間で成立している旨の主張がＹ側からあるので，この点も併せて審理する（注３）。

というものですが，この理由は，次のことを踏まえて読むと分かりやすくなります。（続く）

注
各自動車保険会社では，新保険法に合うように，約款の最終調整中かまだ見直し中かのようです。人身傷害補償保険条項は，「損害額」を裁判基準とするのか，人身傷害補償保険独自の基準とするのかで取扱を異にしていましたが（もともと裁判基準でやっている保険会社もあったようです（「人身傷害補償保険について」の注を参照），裁判基準で足並みがそろうようだと見られています。
Ｘは，脳挫傷，頭部打撲等の傷害を負い，事故から１０か月後に高次脳機能障害等の後遺障害を残して症状固定し，同後遺障害により労働能力を１００％喪失しました。
「重要なことを決める前に弁護士に相談を」の格言の重要性を再認識させます。
]]></description>
  </item>
  <item>
    <title>立退交渉の代理と弁護士法第７２条違反の問題</title>
    <link>http://www.bengo4.com/intro/intro_285.html</link>
    <comments>http://www.bengo4.com/intro/intro_285.html</comments>
    <pubDate>Mon, 18 Jan 2010 16:47:10 +0000</pubDate>
    <dc:creator>  弁護士</dc:creator>
    <category><![CDATA[]]></category>
    <guid isPermaLink="false">http://www.bengo4.com/intro/intro_285.html</guid>
    <description><![CDATA[<!-- faq_o -->
＜質問＞
宅建業者が建物の所有者からの依頼を受けて、賃貸借契約の期間満了に伴う更新契約の締結を拒絶するとして、当該建物に住み続けたいと希望する賃借人に対し、立退交渉を行うことは弁護士法違反になるのでしょうか。
また、立退交渉の依頼を行政書士或いは司法書士に対し依頼することは可能でしょうか。
<!-- faq_c -->

<!-- ans -->
＜回答＞

宅建業者に依頼することの可否

弁護士法第７２条は、弁護士資格のないものが報酬を得る目的で法律事件を取り扱う業務を行うことを禁止しております。これに違反した場合には「２年以下の懲役又は３００万円以下の罰金」に処されます。
ところで、建物の立退交渉は、賃貸借契約に関する借地借家法第２８条の更新拒絶の正当事由の有無や立退料の要否やその額をめぐる高度な法律的判断を要する事柄ですので、法律事件に該当します。また、上記のような立退交渉は、更新拒絶の正当事由があるとする賃貸人側の主張と正当事由がないとする借家人側の主張の対立を当然の前提にしたものですので、法律事件としての事件性の要件も満たすと考えられます。
しがたって、弁護士以外のものが報酬を得る目的で立ち退き交渉を行うことは、弁護士法第７２条違反に該当しますので、宅建業者であっても報酬を得る約束の下で、建物所有者の依頼を受けて立退交渉を代理することは出来ません。
最近でも「スルガコーポレーション事件」として報道されましたように、弁護士資格を持たない者が報酬を得る目的で建物の立退交渉を行ったとして弁護士法７２条違反の罪により逮捕され、有罪判決を受けているなど、弁護士法違反での取り締まりは厳しくなっていると考えられます（もっとも、上記のスルガコーポレーション事件では、立退交渉を行ったのが暴力団関係の会社であり、立退交渉の過程においてビルの電気水道等の設備をストップしたり、ビルでお経を唱えたりするなど賃借人に対する悪質な嫌がらせが頻繁に行われていたこと、また、スルガコーポレーションから立退報酬としてその会社に数十億円もの規模で金銭が流れたとされており、この辺の事情が警察による逮捕・起訴という厳しい取り締まりにまで発展した原因になっていると考えられます）。
これに対して、報酬を得る目的なくして、立退交渉を行うことは弁護士法違反の問題は生じません。
ただし、事前に専任媒介契約を結ぶなどして、立ち退き・建て替え後のアパートの賃貸借に関する仲介業務を独占的に行うことを約して、立ち退き交渉を行うといった場合には、報酬を得る目的があると見なされる可能性があるため、弁護士法違反の問題が生じる可能性が高いと思われます。

行政書士への依頼の可否

次に、立退交渉を行政書士に依頼することの可否ですが、これについても、弁護士法第７２条に違反することから出来ません。
行政書士は、文書の作成の代理をすることは可能ですが、依頼者の代理人となって相手方と直接交渉したり、あるいは、相手方の回答書を受け取ったりすることはできません。
仮に、行政書士が本人の代理人としてこれらの行為を行うと弁護士法第７２条違反の罪に該当します。
近時は、あたかも弁護士と同様、依頼者から立退交渉や立退料の額などに関する専門的な法律の相談を受け、依頼者の代理人として行動できるかのような宣伝を行っている行政書士もおりますが、そのような行為は弁護士法第７２条違反に該当する違法な行為になります。
各地の弁護士会においても、これら弁護士法違反の行為を行う行政書士を告発する事例が増えております。

司法書士への依頼の可否

次に、司法書士に法律事件を依頼することの可否ですが、これについては、訴額１４０万円までの事件であれば、簡裁代理権を有する認定司法書士に対し、そのような事件の依頼をすることは可能です。
　しかし、立退交渉の事件は、賃借人が主張する立退料の額が１４０万円以上になるケースが殆どではないかと思われますので、殆どのケースでは上記の要件を満たさないのではないかと考えられます。
したがって、やはり立退交渉事件に関しては、代理人として司法書士に依頼することは弁護士法第７２条違反の問題が生じる可能性が高いと思われます。
加えて、立退交渉の事件は、借地借家法第２８条の正当事由の具備の判断、立退料の提供の要否、妥当な立退料の額の算定など、専門の弁護士でも判断をすることが困難な高度に専門的な法律的判断を伴う事件です。
家主としては、借地借家法の法解釈や判例に精通していない専門家に依頼したために、本来、立退料の提供の必要がない或いはごく低額の立退料の提供で立退請求が可能な事案で高額の立退料を支払ってしまうという場合、賃借人としても本来より多くの立退料の提供を求められるのに低額の立退料で立ち退きに応じてしまうといった場合もあると思われます。
この点からしても、司法書士への依頼は、立退請求事件などのように高度に法的な判断を要するような事件においては、事件処理能力や裁判例の十分な理解など法的な知識の観点からして、適切ではないように考えられます。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（以上）]]></description>
  </item>
  <item>
    <title>飲酒運転事故の周辺関係者の民事責任 (2)</title>
    <link>http://www.bengo4.com/intro/intro_284.html</link>
    <comments>http://www.bengo4.com/intro/intro_284.html</comments>
    <pubDate>Mon, 11 Jan 2010 03:29:09 +0000</pubDate>
    <dc:creator>  弁護士</dc:creator>
    <category><![CDATA[]]></category>
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    <description><![CDATA[４. 不法行為責任の発生原因である加害行為＝義務違反行為
制止義務はどういう位置づけで，どういう場合に生じるかという基本から説明します。

まず，位置づけですが，民事の一般不法行為（民法７０９条）の責任が生じる要件は，　A　加害行為（＝違法行為＝法益侵害行為），B　故意過失，C　因果関係，D　損害　　　です。
　　　「制止義務」はAを根拠づけるという意味で，広い意味でAの一部という位置づけになります。
　制止義務はどういう場合に生じるか
制止義務違反というのは，作為義務に反してなすべきことをしなかったという不作為が問題になっているわけですが，「制止できるポジションにいたのに制止のための対策をしなかったこと」が作為義務違反であるとしてしまうと，責任を問われる人の範囲が広がりすぎ，我々の自由が過度に制限されてしまいます。
そこで，作為義務を負う人と負わない人の線引きをする必要があります。
この問題に古くから直面し検討してきたのは刑法理論ですから，参考にすることにします。




５. 作為義務違反，不作為による義務違反，「不作為犯」の刑法理論

作為義務違反（不作為であることによる義務違反）の事件は，実は，結構ニュースなどに出てきます。刑事では，同伴者と深夜のマンションで麻薬を使用していたところ同伴者が発作を起こし死亡した際に救急通報もしなかった行為（不作為）が保護責任者遺棄致死罪に問われるとか，火災事故で防火管理者が防火対策を講じていなかった行為（不作為）が業務上過失致死罪に当たるかどうかといった事件で注目されることがあります。民事不法行為の世界でも，たとえば薬害訴訟では，国が製薬会社に対する規制監督権限不行使が不法行為になるか（国家賠償請求事件）などという形で割と頻繁に問題になっています。
ところで，不作為によって被害結果が生じる場合というのは，大別すると，種類の違う２つのケースがありますので，区別して考えないと混乱します。
　　　A　危険源のコントロールミスで第三者に被害が生じる場合
　　　例　飲酒運転者（危険源）の周辺者が運転制止（回避）措置をとらずに，事故被害
      B　　自己の支配下にある被害者をいわば見殺しにする場合
　　　例　前記の深夜マンション事件
以下ではタイプAだけを念頭に置いて考えることにします。
刑法では，この問題を「不作為犯」として古くから重要課題として議論を続けてきました（注１）。「期待される行為をしないという不作為によって法益（法律が保護する利益）が侵害される結果が生じたときに，作為による犯罪行為と同視できる場合はどういう場合か」という形で議論がなされます。刑法では，罪刑法定主義（犯罪として処罰するためには予め明文の法律の処罰規定が必要で，規定がなければ処罰できない）という今日の文明社会では当然の原則があり，不作為犯はこの原則との抵触の問題をはらんでいるので，古来から現在まで，活発な議論がなされてきました。
　　　　刑法の一般的教科書には，こう書かれています（注２）。
　　不作為を作為と同視して法的責任が生じるのは，
　　?　法的作為義務があり，?結果回避のための作為が可能かつ容易で，?不作為が作為と価値的に同視できる場合である。
　　民事不法行為の要件である「A　加害行為（違法行為）」が，上記の?〜?に対応しますが，?は厳格な刑事責任に特有の要素で民事では不要ですから（注３），?と?が問題になります。?は割と簡単な問題で，具体的事情によりますが，「その時止めるのはどうやっても無理」「制止を求めるのは酷」といえるかどうかということです（注４）。冒頭の事例の妻Y2については，この点が問題になります（過失の有無の問題とも重なります）。難しいのは?です。
法的作為義務
飲酒運転で言えば，制止（措置をとる）義務が作為義務と言うことですが，この義務の発生根拠が問題になります。
ひとことだけで説明することは困難で，”「なぜその人が危険の管理の責任を負わなければならないか」を考えていくと，親子関係があったり，看護の契約をしていたり，先行行為が存在すること（多くの場合はその組み合わせ）が根拠となる”（注５）と説明するしかないというのが刑法での通説のようで，民事責任を検討する場合にこれと別の枠組みを作る必要性を感じないので，この言葉を使うかどうかは別として，こういう発想で検討するというのが大多数の法律実務家ではないかと思われます。?法や契約などから作為義務（監督義務）があること，?結果発生の危険が生じたことに原因を与えた先行行為があることの２つの点を総合考慮して，その人ごとに法的作為義務の有無が決まるということです。
　飲酒運転周辺者についていうと，?の例として，未成年者の親，親から監督を頼まれていた者，保護施設の監督者，ボランティアにせよ事実上面倒を見ていた者などが該当します。
　?の例としては，共同飲酒者，酒提供者，さらには（事故の時点の前に制止すべきであったという意味で）同乗者が挙げられます。
以上で，冒頭の例に答えが出せる枠組みがほぼ出そろったのではないかと思います。



注

実際に問題になるのは，Bタイプです。
刑法的には，「構成要件該当性が認められて，いちおう犯罪が成立するといえる場合」ということです。
刑事責任＝刑罰ですから，刑事責任を問うのは慎重でなければなりませんが，民事責任（金銭賠償責任）ではそのような考慮は不要です。
作為義務はあるが民事賠償責任を負わせるのは不適当との価値判断をする場合は，実際は作為可能性が乏しい場合であるので，?で調整するともいえます。
前田雅英先生の「刑法総論」本件関係部分の抜粋です。
]]></description>
  </item>
  <item>
    <title>交通事故裁判の流れ (2)</title>
    <link>http://www.bengo4.com/intro/intro_282.html</link>
    <comments>http://www.bengo4.com/intro/intro_282.html</comments>
    <pubDate>Fri, 25 Dec 2009 12:23:48 +0000</pubDate>
    <dc:creator>  弁護士</dc:creator>
    <category><![CDATA[]]></category>
    <guid isPermaLink="false">http://www.bengo4.com/intro/intro_282.html</guid>
    <description><![CDATA[山崎・秋山法律事務所の弁護士秋山直人と申します。

今回は，前回に引き続き，被害者が弁護士に依頼して交通事故による損害賠償請求の裁判を起こした際の，裁判の流れなどについてご説明を致します。

和解協議
　争点整理が煮詰まると，多くのケースでは，裁判所が間に入って和解協議を行います。双方が言い分を整理して述べ，関係証拠もおおむね出揃った段階で，裁判官が「判決になったらどういう結論になるか」という心証をある程度取った上で，その心証を踏まえて双方に譲歩を求めることになります。
　被害者側としても，判決になった場合にその主張がどこまで裁判所に認められるか不安なケースは多々あります。過失割合や休業損害・逸失利益・慰謝料などなど，裁判所の判断次第で大きく金額が変わりますし，一方で様々な事情から，十分な証拠がなかなか揃わないことも多くあります。判決になった場合には，立証された，すなわち証拠によって主張が十分裏付けられたと裁判官が判断してくれなければ，いくら真実であっても認めてもらえません。そうした立証の難しさも十分踏まえた上で，和解協議に臨むことになります。一方，和解の場合には，（判決だと認められる）遅延損害金や弁護士費用については，大幅な譲歩を求められるのが通常ですので，「判決になった場合はどうか」という見通しを持った上で慎重に和解協議を進める必要があります。
　訴訟を起こされる前には相当低額の水準の賠償額しか提示しなかった加害者側の任意保険会社も，裁判所の示す和解案に対しては，相当に重いものと受け止め，尊重するケースが多いといえます。裁判所の和解案は判決になった場合の心証を踏まえたものであることが通常だからです。
　例えば東京地裁では，近年の和解での解決率は７割位にのぼるようです。判決となれば敗訴した方が控訴し，高裁に持ち込まれるケースも多くなり，紛争解決も長引きます。和解であれば，和解成立によって事件は直ちに終了し，任意保険会社が付いている事案であれば，保険金も和解成立後速やかに支払われます。
　裁判所が主導する和解協議は，交通事故紛争の解決に非常に重要な役割を果たしているといえます。
判決
　和解協議を重ねても，どうしても当事者間の見解の隔たりが大きく，和解が難しいとなれば，判決に至ります。客観的な証拠だけでは結論が出せず，当事者や証人の話を聞く必要がある場合には，にんしょうしらべ人証調べと言って，当事者本人や証人の尋問を行った上で結審し，判決へと進みます。
　尋問を行った上で判決となると，尋問前に和解というケースと比べて，相当の時間を要することになります。東京地裁など多くの裁判所では非常に事件が立て込んでいて，尋問を行う日程が２か月程度先になることも多く，尋問を行った後更に１〜２か月程度後に双方が主張を「最終準備書面」にまとめて提出した上で「結審」（審理を終えること）し，結審してから２か月後に判決といったスケジュールになることも多いと言えます。
控訴，上告
　判決が出ると，全部又は一部敗訴した当事者は２週間以内に控訴の手続を取ることができ，控訴されれば事件は控訴審（地裁の判決なら高裁）に移行します。
　控訴審では，控訴した当事者が控訴の理由をまとめた「控訴理由書」を提出し，相手方が「答弁書」を提出した上で，弁論期日（おおむね原審の判決から３か月程度後）を開きますが，多くの事件は１回の審理で終了（結審）します。結審後，再度和解協議の機会を持つことも多いと言えます。控訴審は事実上の最終ラウンドであることもあり，裁判所の和解案が地裁以上に重いため，裁判所の見解に従って和解となるケースも多いと言えます。
　控訴審でも和解が難しければ，判決になります。

　高裁の判決に対しては最高裁に「上告」や「上告受理申立て」ができることになっていますが，最高裁が取り上げるケースは，憲法違反・判例違反や重要な法律解釈上の問題を含むケースに絞られているので，ほとんどのケースでは，高裁が最終ラウンドの「二審制」と考えておいた方が無難だろうと思います。
裁判の期間について
　裁判を起こすと，以上にご説明したような流れで進行します。実際上，多くの事件は，地裁での和解協議で和解が成立して解決しており，この場合であれば，訴訟を起こしてから半年強くらいの期間で解決することが多いと思います。
　和解が難しく，尋問を行った上で判決となると（尋問を行った後で和解協議を行う場合もあります），訴訟を起こしてから判決まで１０か月〜１年程度かかることになるとは思いますが，それでも交通事故事件は医療過誤事件や建築瑕疵事件などに比べれば，平均審理期間は比較的短いといえます。
裁判を起こすことは，それほどしんどいことではない
　やはり「裁判」となると尻込みする被害者の方も多いと思います。ものすごく時間や費用がかかるのではないか，と心配される声も良く聞きます。
　しかし，弁護士に依頼して交通事故の損害賠償の裁判を起こすという場合，多くの事件では，思われているほど時間も費用もかかるわけではありません。もちろん中には大変な難事件もありますが，多くの事件は，半年から１年以内には解決しています。被害者の方も，証拠資料を集めるなどでご協力いただく必要はありますが，裁判所には基本的に弁護士が出廷しますので，裁判所までご足労いただく機会はそれほど多くありません（和解協議への同席や尋問など）。
　任意保険会社の低い提示にしぶしぶ応じるよりも，多少時間と費用をかけても，裁判所で解決するとした方が，最終的には納得感のある被害回復が受けられるケースがかなり多いのではと思っています。
　最近は，自動車保険の特約として弁護士費用担保特約（弁護士保険）に加入している方も多いと思います。この保険に加入していれば，交通事故の被害者になった場合，自分の加入している自動車保険から，規定に従って弁護士費用が出ます。
　そうでない場合でも，多くの弁護士は，交通事故の被害者から依頼を受ける場合，着手金は比較的低額におさえ，保険会社から保険金を回収したときの報酬金の方に回すなどして，被害者の被害回復のお役に立とうと努力しています。
　どうぞ，「裁判は大変」という先入観で保険会社と闘うことを初めからあきらめず，保険会社の提示額に納得いかないときは，弁護士に相談されることをお勧めいたします。


]]></description>
  </item>
  <item>
    <title>老朽化した建物の立退料(3)　立退料の算定方法</title>
    <link>http://www.bengo4.com/intro/intro_281.html</link>
    <comments>http://www.bengo4.com/intro/intro_281.html</comments>
    <pubDate>Sat, 12 Dec 2009 12:21:43 +0000</pubDate>
    <dc:creator>  弁護士</dc:creator>
    <category><![CDATA[]]></category>
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    <description><![CDATA[<!-- faq_o -->
老朽化した建物の立退料はどのように算定される傾向にあるのでしょうか。
<!-- faq_c -->

<!-- ans -->

立退料は、家主側の正当事由が強ければ強いほど低い金額になり（中には立退料が０になるケースも希にある）、家主の正当事由が弱く、借家人の建物使用の必要性が強ければ強いほど高い金額になります。
家主側の正当事由別に立退料の裁判における立退料の金額を比較してみると、自己居住→家族の居住→自己居住・自己営業の必要→自己営業の必要→老朽化等による建物建替の必要→土地の有効利用の順に立退料の金額が高くなっているようですので、建物の建替えを理由とする立退は、正当事由として中程度以下のレベルにあり、通常は、立退料による正当事由の補強を要するといえます。
これは、建物の建替えにより家主側は新規の権利金の授受や賃料の大幅な増額など相応の経済的利益を得ることが出来る反面、立退による賃借人側の不利益は大きいことから、建物の建替えにより家主側が得る経済的利益の一部を賃借人にも分配することにより、家主と賃借人の間の公平を図ろうとする側面があるものと考えられます。

以上を前提に、以下、建物の立替による立退に関する裁判例の中から、立退料の金額としては、比較的標準的な金額となった事例をご紹介しましょう。

東京地判昭５６・１０・１２（判タ４６６・１４３）は、賃貸人Xが、紙屑集配の倉庫として賃借人Yが使用している本件建物について、築後６０年程度経過しており腐朽がはなはだしく建て替えるなどして本件建物の敷地の効率的利用を図る必要があるとして、立退料１２００万円の提供を申し出て解約を申し入れた事案について、借家権価格相当の１７００万円の立退料の提供により正当事由が具備するとされるとしました。
建物の腐朽がかなりはげしい事例ですが、借家件価格相当の１７００万円の立退料を必要としました。借家人の営業の損失が大きい点を重視したものと考えられます。

東京地判平元・７・１０（判時１３５６・１０６）は、当該土地上には当該事案の建物２棟を含め４棟の木造建物が存するが、いずれも老朽化し、建築基準法上「既存不適格建築物」であり、これらを取り壊して防火建築物に建て替える必要があるという事案で、当該２棟の建物において印刷業を営む賃借人に対し賃貸人が２５００万円の立退料の提供を申し出て建物の明け渡しを求めたという事案において、借家権価格２５００万円のほか、営業上の損失として、代替店舗確保の費用、移転費用、休業補償、顧客減少損失、営業廃止の危険性を含めて合計６０００万円（現行家賃の約１４．８年分）の立退料を支払うことにより正当事由を具備するとした。

東京地判平３・４・２４（判タ７６９・１９２）は、当該建物は昭和３年ごろ建築された木造３階建ての店舗兼居宅で、老朽化が進んでおり修繕には多額の費用を要し、賃借人Ｙがたばこ小売店舗及び住居として使用する当該建物以外の部屋は賃貸できずに空き家となっているという事案で、当該建物からの賃料収入は賃貸人の重要な生計の資となっており、当該建物を取り壊し賃貸ビルを建築して、土地の有効活用を図る必要がある判示したが、立退料については、賃貸人側の申出額１８００万円では足りず、立退料として２８１０万円（現行家賃の約５２．０年分）を支払うことにより正当事由が具備するとした。築６０年を経過し老朽化が進んでいるが、賃借人がたばこ小売店舗を営んでおり賃借人の重要な生計の資となっていることを考慮して、借家権価格相当額である２８１０万円を立退料とした事案である。

東京高判平１０・９・３０（判時１６７７・７１）は、六本木近くの麻布十番メインストリートに面する当該建物の１階店舗部分において高級婦人下着店を営む賃借人に対し、当該建物の老朽化、当該土地の有効活用を図るため本件建物の建て替えが必要であるとして、立退料５００万円の提供を申し出て立ち退きを請求した事案において、借家権価格、移転による営業上の損失、移転実費等を考慮して立退料４０００万円（現行家賃の約１２．８年分）の提供により正当事由が具備するとした。
なお、当該事案では、借家権割合方式による借家権価格を約１４５９万円と算定し鑑定（敷地割合については更地価格に借地権割合８０％と借家権割合３０％を乗じ、それにより得られた数値に対して現存建物の階層別効用積数を最有効使用を前提とした階層別効用比率の積数で除するという方式を採用している）に対しては、当該建物全体の一部を家主が使用している場合には家主の使用面積部分についてはその分を建物全体の借家権価格から控除することになるため、借家権価格を算定する方法としては公平上疑問があり妥当でないとして排斥している点に特徴がある。

東京高判平１２・３・２３（判タ１０３７・２２６）は、東京都心部の高級住宅地に存在する当該共同住宅において居住している賃借人に対し、当該土地の有効利用を図るなどの必要があるとして立退料２００万円の提供を申し出て立退請求をした事案において、借家権価格によらず、移転実費及び家賃差額を基礎に算定される立退料２００万円の提供により正当事由が具備するとした。
立退料の算定については、従来は、借家権価格を基礎とするケースが少なくなかったが、この裁判例では、正当事由があり賃貸借が終了するのにあたかも賃借権が存在するかのような前提に立って立退料を算定するのは妥当でないとの理由を述べて、借家権価格を排斥し、移転実費及び家賃差額を基礎に算定される立退料２００万円とした。賃借人が営業用として当該建物を利用しているのではなく、専ら住居として居住する事案においては、立退による賃借人側の不利益は比較的小さいため、立退料の金額としては妥当で標準的な金額と言えよう。もっとも、賃借人が高齢者、身体障害者である点を考慮するとやや低めのように思える。バブル経済の崩壊に伴い立退料もやや低額化した傾向が見える事案である。

以上は、立退料算定の上で参考になる裁判例といえます。しかし、あくまでも、立退料は、貸主・借主の必要性・正当事由の強弱のほか、当該借家のある借地の借地権価格、家賃の金額を基礎に、その何割・何倍を目安に決めるため、当該借家の立地によってその金額は千差万別といえます。
そのため、以上の裁判例が全ての事案に当てはまるものではないことは言うまでもありません。
当該事案において立退料の支払いの必要性があるかどうか、また、どの程度の立退料が相当であるかは、借地借家法に詳しい専門の弁護士にご相談することをお勧めします。

（以上）]]></description>
  </item>
  <item>
    <title>交通事故裁判の流れ (1)</title>
    <link>http://www.bengo4.com/intro/intro_280.html</link>
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    <pubDate>Sat, 12 Dec 2009 12:02:53 +0000</pubDate>
    <dc:creator>  弁護士</dc:creator>
    <category><![CDATA[]]></category>
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    <description><![CDATA[山崎・秋山法律事務所の弁護士秋山直人と申します。

今回は，交通事故による損害賠償請求の裁判について，被害者が弁護士に依頼して裁判を起こす場合を想定して，裁判の流れなどについて簡単にご説明をしたいと思います。


方針の決定
　まず，交通事故損害賠償の問題で弁護士に相談すると，通常は，いきなり訴訟を起こすというより，まずは任意保険会社との間で交渉をしてみるということが多いかと思います。交渉の段階を踏むのは，訴訟を起こす前に保険会社から一定の証拠を集めるという意味もあります。
　任意保険会社との交渉では，後遺障害が残るケースであれば，症状固定と後遺障害診断書の提出を待って，後遺障害等級の事前認定を自賠責保険で行ってもらいます。その後に任意保険会社から損害賠償額（損害の項目ごとに金額を挙げたもの）の提示を受けます。この提示を受けた段階で弁護士に相談に来る被害者の方も多いです。
　この段階で，訴訟を起こした場合に予想される賠償額との開きがどの程度かや，訴訟を起こす費用・時間的な負担などをてんびんにかけ，保険会社と交渉をまとめるか，訴訟を起こすか，あるいは前回ご紹介した交通事故紛争処理センターを利用するか，といった方針を弁護士と依頼者が協議して決めることになります。
　第１７回「自賠責保険と任意保険?◆廚任汗睫世靴泙靴燭茲Δ法ぜ?賠責保険への被害者請求をまず行って自賠責分を確保してから，任意保険分についてじっくり訴訟を起こすという方針を取ることもあります。

弁護士との委任契約，提訴
　訴訟を起こして裁判所での解決を求めることが決まれば，弁護士が訴状等を準備し，依頼者に確認していただいた上で裁判所に訴訟を起こします。
　訴訟の弁護士費用（着手金，報酬金，実費等）についてもこの段階までに弁護士と依頼者とで協議して決めることになるでしょう（交渉段階を経ている場合は，その段階で既に訴訟を起こした場合についても決めていることもあるでしょう）。
　弁護士費用について口約束で済ませるどんぶり勘定の弁護士も結構いますが（依頼者と弁護士との間に信頼関係が十分ある場合にはそれでも実際上支障はないのですが），弁護士会の「弁護士職務基本規程」では，弁護士は，弁護士費用に関する取り決めを含む委任契約書を作成しなければいけないとされています。特に，付き合いのない弁護士に初めて依頼するような場合は，後日のトラブルを避けるため，なるべく委任契約書を作成してもらい，弁護士費用について十分説明を受けておきましょう。
　弁護士費用は通常大きく「着手金」と「報酬金」とに分かれており，事件を依頼するときと事件が終了したときに弁護士に費用を支払うことになります。特に「報酬金」については，どのような考え方（計算式）で算出することになるのか，あらかじめ弁護士の考え方を聞いておいた方が良いと思います。
　例えば，弁護士が事件を受ける前に任意保険会社から５００万円の損害賠償額の提示があったとして，訴訟を起こして最終的な賠償額が８００万円になったとすれば，依頼者の確保した経済的利益をいくらと考えて（増額分の３００万か，全体の８００万か，その中間か），経済的利益に対して何％程度を報酬金とするのか，といったことです。弁護士によって考え方が異なるので，誤解のないようにあらかじめ聞いておいた方が良いかと思います。

争点整理
　被害者代理人の弁護士が訴訟を起こすと，事件を審理する担当部が決まり，通常は訴訟を起こしてから４週間〜５週間程度先に第１回期日が指定され，裁判所から被告に訴状等が送達されます。被告側では，任意保険会社が紹介する弁護士を代理人に立てることが多くあります。
　東京地裁，大阪地裁，名古屋地裁では，交通事故事件を専門的に扱う専門部が設置されていますので必ず専門部に事件が係属します。それ以外の裁判所では，他の事件と同様に，機械的にどこかの担当部に事件が配点されます。
　訴状に対し，被告が「答弁書」や「準備書面」でどの点を主に争うかを明らかにし，以後何回かにわたり，原告側弁護士（被害者）と被告側弁護士（運行供用者など）とが争点について主張（言い分）を「準備書面」で戦わせます。
　月に１回程度，裁判所で期日が開かれ，期日前に双方が「準備書面」を出し合って，期日では裁判官と双方代理人弁護士が，今後の進行について協議するという流れで「争点整理」が進みます。事件によって異なりますが，おおむね提訴から半年〜８・９か月程度で争点整理が終わる事件が多いのではないでしょうか。
　交通事故事件では，テレビドラマのような法廷でのやり取りはなく，法廷では進行についてのあっさりした短時間のやり取りが中心で，主戦場は双方が提出する「準備書面」や証拠になります。ですので，弁護士の能力も，法廷でのやり取りというよりは，証拠をきちんと整理し，準備書面に主張をまとめて，証拠と論理でいかに裁判所を説得できるか，というところに現れてきます。


（次回に続く）]]></description>
  </item>
  <item>
    <title>飲酒運転事故の周辺関係者の民事責任 (1)</title>
    <link>http://www.bengo4.com/intro/intro_279.html</link>
    <comments>http://www.bengo4.com/intro/intro_279.html</comments>
    <pubDate>Sat, 12 Dec 2009 11:47:05 +0000</pubDate>
    <dc:creator>  弁護士</dc:creator>
    <category><![CDATA[]]></category>
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    <description><![CDATA[〜運転制止義務はどのような場合に生じ，責任の内容はどのようなものか


はじめに
　近時，飲酒運転事故の根絶に向けて，飲酒運転者だけではなく，共同飲酒者や飲酒提供者，同乗者などの周辺関係者にも社会的非難が更に高まりつつあり，民事裁判例でも時々現れます（注１）。
　そこで，どういう場合にこれら周辺者が民事損害賠償責任を負うのかについてとり上げてみました。
　併せて，被害者が飲酒運転者と同時に周辺者に対しても，同時に，全額の損害賠償請求をした場合に，周辺者も全額の賠償義務を負うことになるのか，逆に，周辺者である同乗者が交通事故の被害者になった場合，運転者（同乗した車両運転者，他車両の運転者）に対して損害賠償請求できる（運行供用者責任については否定される場合がある）わけですが，飲酒運転車両に同乗していたことを理由として過失相殺されることがある場合についても取り上げることにします。

　まず ，前提として，刑事責任から押さえておきます。
　まず，飲酒運転者の行為について。
酒気帯び運転罪（道交法１１７条の２の２　１号）
　「酒気を帯びて運転した者」（６５条１項）のうち，呼気１リットル当たり０．１５ミリグラム以上のアルコール保有状態にあった者
?◆ー魑た譴け薪昇瓠米燦鯔。隠隠珪鬚裡押。厩罅ぃ僑犠鬘厩燹?
　「酒気を帯びて運転した者」（６５条１項）のうち，「酒に酔った状態」（アルコールの影響により正常な運転ができない状態）にあった者。
?，鉢△蓮ご袷瓦砲禄鼎覆蟾腓い泙擦鵝兵鬚房紊い函じ撞っ罐▲襯魁璽詛仕戮?低くても，酒酔い状態になるなど。）
　周辺者に対しては，
　車両提供者，酒類提供者，運送要求者，同乗者が道交法の罰則の対象となります。
　また，関与の仕方や程度によっては，刑法犯である自動車運転過失致死傷罪や危険運転致死傷罪の教唆犯，幇助犯，さらには，共謀共同正犯（注２）になることがあります。

具体例
　次に民事責任を事例を元に検討します。
　次の事例で，Y1，Y2の反論は認められるでしょうか？

　【例１】飲酒運転者Zは飲酒運転の影響による交通事故（午前２時ころ）でAを死亡させた（相続人X）。Zの会社の後輩（年齢は３歳年下で，職務経験ははずっと劣る）Y１は，Zと事故直前（約５分前）まで前日から約７時間にわたって共同で飲食店を車ではしごして飲酒していた。Zは大量飲酒のためにとうてい正常な運転ができない状態であったが，Y1は早く帰宅したかったために，Zに「飲酒運転はしないでください」と注意してタクシーで帰宅した。Zはそのすぐ後に帰宅しようと運転を開始し，事故が起こった。　Y２はZの妻であって，恒常的にY1が飲酒運転をしていることに気づいていたが，特にこれといった防止の対策をしないまま，本件事故が起こった。
　Xは，Zのほか，Y1とY2に対して，損害賠償を請求した。Y１，Y2は，ともに，「自分は道義上はともかく，制止すべき法的義務を負う立場にないし，また，本件飲酒運転を制止するのは現実には無理であった」などと反論している。（東京地判平成１８，７，２８，判例時報２０２６号４６頁の事案を一部改題）

　このような事件のバリエーションとして，交通事故の直接の原因（過失）が脇見運転であった場合はどうか（制止義務違反行為との因果関係が問題），日頃から飲酒運転している（が無事故である）ことを知っている同乗者の場合はどうか（同前，事故の予見可能性も一応は問題）などがあります。

　なお，この事案では，被告側が，XはZ運転の車両にかけられた保険で損害が補填されることが明らかであるのに，あえてY1，Y2に損害賠償請求をしている。これは，我が国では認められていない懲罰目的の不当な損害賠償請求である（権利濫用で認められない）という反論もしたようです。

順に検討していきます。


注
以前から現れていましたが，最近目にする機会が増えました。なお，少し前の裁判例でさえも，もはや時代背景が違うために，実際のところ，あまり参考にはならないと考えた方がいいと思います。かつては社会全体が酒に寛容というか甘かったというのは日本だけではないようでして，今から３０年近く前には，タイム誌に「飲酒運転で逮捕だって？」のような見出しの記事が（罰則を設ける米国の州が増えてきたという内容だったと記憶しています）あったくらいです。
新聞記事によると，平成２１年，全国で初めて，危険運転致死傷の幇助犯として，共同飲酒・同乗者がさいたま地裁に起訴されたとのことです。]]></description>
  </item>
  <item>
    <title>運行供用者責任(13) 補足(1)</title>
    <link>http://www.bengo4.com/intro/intro_278.html</link>
    <comments>http://www.bengo4.com/intro/intro_278.html</comments>
    <pubDate>Fri, 27 Nov 2009 11:54:08 +0000</pubDate>
    <dc:creator>  弁護士</dc:creator>
    <category><![CDATA[]]></category>
    <guid isPermaLink="false">http://www.bengo4.com/intro/intro_278.html</guid>
    <description><![CDATA[ここまでの部分について，実践的なアドバイスを含めて補足しておきます。


自賠責法上の運行供用者責任が「無責である」と言われた場合の対応

この言葉は，自賠責の保険会社の担当者などが使う業界特有の言葉のようですが，その意味は，「当方は，運行供用者責任が成立しない（無責任である）と考えております。裁判になってもその旨を主張しますし，立証が必要な場合でも立証できると考えております」という「当方はそう考えております」レベルの意味です。しかし，「保険はお払いできません」ということですから，このままでは賠償金が出ないので，「迷わず弁護士に相談」で決まりです。

運行供用者責任を問うためには，?，修發修皹森垓〕兌埓嫻い?成立するための要件を満たさないといけない（請求する側＝被害者側に主張立証責任がある）ので，プロから「該当いたしません。該当しないことは文献や裁判例に照らすと誰がどう見ても明らかです」のようなことを言われてしまうと（注１），重大な被害が発生している場合でないと，そういうものなのかと納得して請求をあきらめることもあるでしょう。
文献に「該当しないことが明白」と書かれているような場合であっても，実は未決着で，争える（むしろ争うべき）場合があるということについて，これまでたびたび述べてきました（注２）。
運行供用者責任に関しては，弁護士が参照する文献にさえも相当に問題のある記述がなされており，一方的な見解が現に一人歩きしている懸念があるとも指摘されているようですから（本稿の前の記述をご参照ください），セカンドオピニオンを探すくらいの慎重さが望まれます。
もちろん，甘くはありません。
例えば，「運行」について言えば，該当性が争われた大阪地裁平成１５年９月１０日判決は，荷主からの荷物を大型貨物自動車で運搬中に，荷物がゆるんでいるため，道路の路肩に車を止めて荷台上で荷止め直し作業中に荷台から転落し負傷した事故について，「事故当時エンジンが切られていたこと，停車位置は退避場所であったこと，したがって，エンジンの振動によって転落したとか，駐車していたことによって他の車両の通行妨害になり直ちに本件車両を移動させる必要があって慌てて転落したなどの事情は存在しないことから，本件事故は，本件車両の運行によって生じた（あるいは増大された）危険性に起因して発生したものとは認められず，一般の高所作業中の事故と何ら異なるところがないと言わなければならない」として「運行」に該当しないとしました。
駐車中の荷下ろし中の事故は，被害者が作業関係者かそれ以外かで取扱いが異るようで，作業関係者については，作業に関する法律関係（請負とか雇用（労災）とか）で解決すると言うことかもしれません。ともあれ，可能性がある限り主張にトライした当事者や代理人の先生には頭が下がります。

?，陵弖錣?満たされれば，今度は，??加害者側が無責任であることを主張・立証しないといけないことになりますが，条文に書いてある免責要件の立証はまず無理であることは既にご説明しました。


運行供用者責任が成立しない場合でも，被害者は，保険会社に損害賠償金を請求できることがある

加害者側が対人の賠償責任保険をかけている場合です。
任意保険は，加害者側に（注３）「法律上の損害賠償責任」が生じる場合に出ます（保険の約款にその旨の規定があります）から，自賠法上の損害賠償責任が成立しなくても，民法上の不法行為責任などが成立するのであれば，保険金（損害賠償金）を請求できます（注４）。物損（対物賠償責任保険がかけられている場合）のことを考えると（日本の法律では物損は自賠責の対象外なので対物の「保険」と言えば任意保険や共済に限られます），当然と言えば当然ですね。
ちなみに，保険金額（賠償金額）は，任意保険金は自賠責保険金を超えた部分が出るという意識があるのでつい勘違いすることもあるでしょうが，自賠責保険金の分を差し引いて払われるのではなく，損害分全部です。

因果関係認定困難な場合は，自賠責基準での示談も検討する
前にも触れましたが，自賠責保険の支払の基準と訴訟判基準は違います（注５）。
自賠責実務では，因果関係困難な場合には，一律に５０％減額して保険金を支払うという仕組みがあります（このほか重過失減額制度もあり，過失相殺も大幅に被害者有利になっています）。
そこで，因果関係上認定困難な場合（さらには被害者（側）の過失が大きい場合），被害者側は総合的立場での選択をする必要があります。

Ａ　自賠方式。損害額の単価は低い（自賠責保険制度）ものの，被害者に有利な認定をする仕組み（自賠責基準）もあるので，総額ではＢを超えることがある。この方法によって計算した損害賠償額を基本にして示談して救済を受けるか。
Ｂ　それ以外。単価は高い（普通の損害賠償）が因果関係や過失相殺で普通の認定判断がなされて調整される（その結果，総額では，自賠責基準を下回ることがありうる）。このリスクを考慮しても，自賠責基準ではなく訴訟基準をベースにして示談をするか。

立証リスクを考慮して二者択一をすることになるので，弁護士さんのアドバイスを受けるしかないでしょうね。


注

そう言う側は，別に他意があるわけではなく，文献にそう書いてあり通常はそうだからそう言っているだけです。たいていの場合は，文献のとおりで，その意味では，言っていることは，たいていの場合は間違いではありません。しかし重要なことは，例外的にせよ，文献に書いてあることが当てはまらないケースが現に存在しており，その見極めは専門家でないと判断が難しいと言うことです。「これは例外的ケースかも知れませんから，ぜひ弁護士さんにご相談なさってください」と加害者側が忠告してくれるはずもありません（立場上，言えないということもあるでしょう。ただ，「弁護士に相談されからのご回答で結構です」程度の助言は，ままあるようです）。
例外的ケースか，通常の文献に書いてあることでよいケースなのかどうかの見極めを（もっというと，より詳しい事実と証拠の確認作業が必要な事件かどうかの判別を），被害者側は，後で後悔しないためにも，自分で弁護士に頼んでやってもらうべきであると思います。
気になった時に，迷わず，すぐに，とりあえずこのサイトを使って相談してみるのはお勧めです。年中無休・２４時間受付で相談者の場所は無関係というのは社会的制度（公的インフラ）とも言いうるもので，使わない手はないでしょう。その結果を受けて更に面談の相談を受けるとか，時間と交通の点で問題がない方には，地元の弁護士会などが行っている法律相談を受けるのは特にお勧めです。弁護士は具体的事情の情報を提供してもらった上で，判断することになります。

最高裁が差戻判決を出したのに一向に差戻し後の判決が公表されないのは，高裁で和解によって事件が終結したためです。会社が当事者の和解や示談の場合，内容について第三者に口外しない旨の条項が盛り込まれることがよくありますので，どういう決着になったのかは分かりませんが，被害者の完敗でないことだけは確かです。

正確には「被保険者」です。保険のところで触れます。

保険金支払いの免責事由（故意による事故など。ただし，自賠法では被害者請求である限り，これに限っては免責になりません。自賠法１６条４項）を保険会社が主張する場合は別です。これも機会があれば触れることにします。

自賠責支払基準は（法の定めではなく）行政の定めた内部基準（行政規則）であって，外部である裁判所を拘束しませんから，訴訟では，前提事実の認定は言うに及ばず，基準自体の有効性やその解釈・該当性を争うことができます。しかし，保険金の限度額は法定事項ですから変えられません。
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