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顧問弁護士は、顧問先会社から法律的な相談を受け、その都度法的アドバイスをしますが、具体的にどのような場面でどのようなアドバイスをしているのか、ケーススタディとして下記にご紹介致します。
なお、弁護士には守秘義務がありますので、具体的な相談の一部を割愛したり、複数の相談を組み合わせたりしてご紹介している点はご了承下さい。
今回は、代表者からの特定の権限授与に関する事例になります。
顧問先A社は、取引先B社と契約を締結するにあたり、B社代表取締役ではなく部長Cを契約当事者として指定したドラフトをB社から提示されました。
この点、会社法第14条1項では、「事業に関するある種類又は特定の事項の委任を受けた使用人は、当該事項に関する一切の裁判外の行為をする権限を有する」と規定されています。
上記条文に基づき、株式公開会社等の規模の大きな企業では、代表者以外の取締役や部長等へ特定の決裁権を委任することが行われることもあります。
しかし、実際には上記部長Cが当該契約事項に関して代理権を有していない場合(例えば、会社に全く報告せず単独で背任行為をしている場合など)、後日、顧問先A社と取引先B社間において、当該契約自体がそもそも有効なのか、仮に無効の場合そのような従業員を雇用していた取引先B社に責任はないのか等の問題が生じてしまいます。
この点、会社法第14条2項にて「使用人の代理権に加えた制限は、善意の第三者に対抗することができない」と規定されている通り、顧問先A社が権限の制限を知らない場合には、法的にはB社が契約を有効とみなしたり、債務不履行責任を負う可能性が高いでしょう。B社は使用者責任(民法715条)を負うこともあり得ます。しかし、取引の際に取引先会社の決裁権を確認しておけば、後日上記のような紛争になることはありません。
上記アドバイスに基づき、顧問先A社は、取引先B社の稟議規程又は職務権限規程等により当該部長Cの決裁権の有無を確認した上で契約を締結することになりました。これにより後日の紛争を未然に防ぐことができたのではないかと考えられる一場面です。
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寄稿担当:鈴木 謙吾 弁護士
所属:鈴木謙吾法律事務所
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このコンテンツは寄稿担当弁護士の責任のもと作成されたものです。弁護士ドットコムは内容の正確性、真実性等について責任を
負いませんのでご了承下さい。
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