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展示権

このコーナーは、法律問題について、初歩的なご説明をするというものです。
そして、私は、「著作権」について、数回にわたり、相談に回答する形式で解説することになっています。

今回は展示権著作権法第25条)の説明をします。

展示権著作権法第25条)とは、著作物の原作品を公に展示することについてYES/NOを言える権利です。現在では複製権著作権の中心的な地位を占めていますが、印刷技術が発達する前は、展示された原作品を鑑賞するという行為が著作物を楽しむ為の最も基本的な行為だったのではないかと思われます。かつては展示権を中心に著作権が捉えられた時代もあったかもしれませんね。

ところで、展示権は原作品の展示の場合にしか働きません。複製物の展示の場合にまでいちいち著作権者の許可が必要とすると利用する方の負担が余りに大きくなってしまうからです。そして、皆さんが「複製物ではなくて原作品で見たい!」と思うであろう著作物に限って認められています。そう、美術の著作物です(未発行の写真の著作物にも認められているのですがここでは省きます)。私もワシントンDCのナショナルギャラリーミュージアムで購入した画集を時々家で開いて鑑賞しますが、やはりオリジナル(原作品)にはかないません。また是非見に行きたいなあと画集を開く度に思わされます。

ナショナルギャラリーの話が出てきましたが、美術品の展示と言うと美術館が中心ですね。美術館に展示されている絵を描いた画家達は元々美術館とは何の関係も無いので、美術館が絵画の著作権を持っているわけではありません。それでは美術館は著作権者から絵画を購入するたびに展示の許可をもらっているのでしょうか?実はそうではないのです。著作権法45条1項で「美術の著作物・・・の原作品の所有者又はその同意を得た者は、これらの著作物をその原作品により公に展示することができる。」と規定されており、所有者であれば展示権に縛られること無く展示が可能となっているのです。美術館の展示の大部分はこちらの45条1項に基づく展示と考えられます。

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雪丸 真吾 弁護士 寄稿担当:雪丸 真吾 弁護士
所属:虎ノ門総合法律事務所
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