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このコーナーは、法律問題について、初歩的なご説明をするというものです。 そして、私は、「著作権」について、数回にわたり、相談に回答する形式で解説することになっています。
今回も前回の予告どおり、同一性保持権について、お話ししましょう。
同一性保持権は、作品を変更した場合だけではなく、一部を切除したり余計な物 を加えた場合も侵害となります。例えばこのページの一番下にある私の写真(立派な著作物です)の髪の部分を切り取ってしまったり、写真上に「雪丸参上!!」といった文字を書き込んだ状態で利用する行為は同一性保持権侵害となります。
今回も良い判例があるのでご紹介したかったのですが、残念ながら最高裁判所ホームページでは公開されていませんでしたので、入手できる方は「判例時報1694号」150ページの「イルカ写真事件」(東京地方裁判所平成11年3月26日)をご覧になってください。写真のトリミングと文字の重ねが共に同一性保持権侵害>とされた事案です。
同一性保持権侵害の範囲は相当広範であり、目に見えない部分の改変も対象となることがあります。興味深い判例として、「ときめきメモリアル事件」(最高裁判所平成13年2月13日)を紹介します。これはプレイステーション用ソフトの恋愛シミュレーションゲーム「ときめきメモリアル」で、主人公の能力パラメータを通常では有り得ない高数値にまで高めるメモリーカードを販売した業者が同一性保持権侵害であるとして100万円の支払いを命じられた事件です。この事件で改変されたのは画面上のキャラクター表示ではなく、ゲーム序盤から本来は登場しないはずの女生徒が登場したり、あこがれの女性から愛の告白を受けるエンディングが必ず迎えられるといった「ストーリー展開」でしたが、裁判所はこれも同一性保持権侵害と認めました。
このように同一性保持権は活用範囲の広い人格権です。
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寄稿担当:雪丸 真吾 弁護士
所属:虎ノ門総合法律事務所
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このコンテンツは寄稿担当弁護士の責任のもと作成されたものです。弁護士ドットコムは内容の正確性、真実性等について責任を負いませんのでご了承下さい。
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