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弁護士法人アディーレ法律事務所代表弁護士の石丸幸人(いしまるゆきと)です。
2008年3月24日,業界準大手で昨年8月に会社更生手続が終了したばかりのアエルが,東京地方裁判所に民事再生手続の申立をしました。
しかし,本件再生手続は,過払い金返還請求権を有する多数の顧客が,本件再生手続への参加の機会が保証されていないという極めて重大な問題点を含んでおり,このまま本件手続が進行すれば,多数の過払い金返還請求権を有する顧客の権利がないがしろにされてしまうおそれが極めて強いものです。
アエルから開示された情報によるとその口座数は約22万個もあるといわれ,債権者集会では,既に取引を終了している顧客は約100万人を把握しているとも述べています。
現在も取引がある顧客の中で過払い金返還請求権を有する顧客の割合は,相当程度の割合であるものと思料され,本件再生手続において再生債権者として取り扱われるべき顧客は数十万人に達することは明らかです。
これに対し,アエルが裁判所に提出した書類に記載された過払い金返還請求権を有する債権者はわずか4000名強にすぎず,推定過払い債権者の1パーセントにも満たないものです。
仮にアエルが顧客との取引を引き直して計算を行わない場合には,多くの過払い金返還請求件を有する顧客が本件再生手続に参加する機会を失ってしまうことになり,このままでは大多数の顧客を,事実上再生手続から排除するに等しく,極めて不合理な結果を招くことになります。
アエルの本件再生手続における姿勢は,手続きの公正性,妥当性の面から極めて不当なものだといわざるを得ません。そもそも過払い金返還請求権は民事上違法な金利を設定した上で貸付を行ってきた結果生じるもので,本件については,過払い金返還請求権を消滅させ,経済的弱者の犠牲の上にグレーゾーン金利を利用して得た民事上違法な利益を保持することを目的にしていると言わざるを得ないのです。
グレーゾーン金利により暴利をむさぼってきた貸金業者が,過払い金返還請求権を「とばす」ために,民事再生手続を濫用することは絶対に許されないことだと思います。裁判所や金融庁の英断を切に希望する次第です。
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寄稿担当:石丸 幸人 弁護士
所属:弁護士法人アディーレ法律事務所
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