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弁護士法人アディーレ法律事務所代表弁護士の石丸幸人(いしまるゆきと)です。
先般,金融庁は,自民党の消費者金融問題調査会において,「5件以上の借入がある者(多重債務者)は,減少傾向にある。」との報告をしました。
統計資料によると昨年2月から12月までの間で多重債務者は約51万人も減少したとのことです。
一見,不況がひと段落した成果のようにも見えますが,果たしてそのように短絡的に考えてよいのでしょうか?
金融庁の報告は,全情連加盟業者の統計をもとにしたものなのですが,実は全国の貸金業者で全情連に加盟している業者は僅か数パーセントにすぎず,
全情連の統計はおよそ全貌を把握したものとはおよそいい難いものです。また,全情連加盟業者が法改正により貸し渋りを行ったことにより,
加盟業者以外の業者(違法業者を含む)に多重債務者が流れた結果,加盟業者が把握している多重債務者が減少したことも一因です。
さらに,過払い金返還請求急増の影響により,調査対象期間に約300もの業者が廃業に追い込まれ,それに伴い,多重債務者
の情報が滅失してしまっていることも減少原因となっているのです。
中東の戦死者より遥かに多くの生命が,毎年多重債務を苦に失われているのが実態です。
景気回復をアピールしたい金融庁の思惑はわからなくもありませんが,あまりに実態と乖離した報告は,むしろ国民に不安感を植え付けてしまうのではないでしょうか。
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寄稿担当:石丸 幸人 弁護士
所属:弁護士法人アディーレ法律事務所
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このコンテンツは寄稿担当弁護士の責任のもと作成されたものです。弁護士ドットコムは内容の正確性、真実性等について責任を
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