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このコーナーは、法律問題について、初歩的なご説明をするというものです。 そして、私は、「債務整理」や「クレジット・サラ金問題」について、数回にわたりお話しすることになっています。
今回は、自己破産について、ご説明しましょう。
自己破産とは、借金を返せない人(支払不能の人)が、借金をなくしてもらう(免責を受ける)制度のことです。自己破産とは、免責のためのものなのです。
自己破産のメリット
1. 免責
自己破産の最大のメリットとして、全ての債務について、免責を受けられる(借金がチャラになる)というものがあります。
従って、自己破産をすれば、その後の返済は不要になります(例外はあります)。
ただし、自己破産後も、「あの人には迷惑をかけられないので、どうしても返済したい。」というのであれば、勝手に返済しても構いません(自然債務といいます)。しかも、特定の債務のみ返済してもかまいません。
2. 強制執行の失効
免責に加えて、自己破産の申立をすることによって、給与等に対する差押、仮差押等はされなくなります。
また、すでにされていた差押、仮差押等は失効します(破産法42条)。
従って、借金をする際に公正証書を作成してしまった方、裁判で負けて判決を取られている方などは、自己破産の申立をするメリットが大きいです。
自己破産のデメリット
1. 資格制限
自己破産申立から免責を受けるまでの間(約3ヶ月程度です)、一定の資格制限があります。
たとえば、保険会社の外交員になれない、宅建主任者になれない、弁護士になれないといった資格制限があります。
ただし、免責後は資格制限はなくなりますので、これらの不自由は一定期間のものに過ぎません。
また、新会社法が施行されたので、会社の取締役になれないという資格制限はなくなりました。
2. 戸籍について
誤解なさっている方が多いのですが、破産・免責の事実は、戸籍には記載されません。
3. 選挙権について
この点も誤解されているのですが、破産・免責の事実は、選挙権には何の影響もありません。
4. 解雇・退職について
破産・免責の事実を他人に知られることは極めてまれです。自分から言わなければ、普通は知られません。
仮に、自己破産及び免責の事実を会社に知られても、それを理由に解雇されることはありません。
5. 家族について
当人が自己破産し、免責されることは、配偶者・親・子等の親族には、何らの影響もありません。
6. ブラックリストについて
業者間のブラックリストに載り、借入ができなくなることは、受任通知発送の効果であり、任意整理の場合と変わりがありません。ですから、これは自己破産の効果ではありません。
7. 結論
以上の通りですので、自己破産のデメリットは、一定の資格制限のみといってよいのです。すなわち、特定のひとにしか当てはまらないものなのです。あとは、強いて言えば、本人のプライドが傷付くということでしょうか。
最後に
以上のように、自己破産は、債務を払わなくて済むという非常に大きなメリットのですが、デメリットはごくわずかであり、特定の人にしか当てはまらないものなのです。
にもかかわらず、「借りたものは返さなくてはいけないのでは」などと言って、破産に抵抗する人がいます。
しかし、そういう人には、「あなたが守るべきなのは、つまらない見栄やプライドなのですか?それとも、家族や明日の生活なのですか?」と言いたいです。
借金で首が回らなくなっているのに、プライドや見栄の話をするのはナンセンスです。明日の自分のために、そして、今まで苦労をかけてきた家族のために、さっさと自己破産して、免責を受けて、新しい生活を始めましょう。
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寄稿担当:岡林 俊夫 弁護士
所属:岡林法律事務所
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このコンテンツは寄稿担当弁護士の責任のもと作成されたものです。弁護士ドットコムは内容の正確性、真実性等について責任を負いませんのでご了承下さい。
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