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平成20年6月10日,最高裁が初の大きな判断を下しました。「ヤミ金の帝王」 と呼ばれ,指定暴力団山口組系旧五菱会の会長側近であった梶山進受刑者に対して行われた損害賠償請求訴訟にて「利息分だけでなく元本も含む全額を賠償すべき」と言い渡したのです。
「元本も返還する必要なし。」最高裁は,長年続いた争いに終止符を打ちました。
これまで,ヤミ金業者から違法な金利で借入をしていた被害者の過払い金返還の裁判では,ヤミ金に支払った分から最初に借りた元本を引いたものが返還の対象となるのか,それとも元本も無視してヤミ金に支払った分全額が返還の対象となるのかが争われ,下級審の判断は別れていました。
最高裁は,被害者が受け取った金額(元本)は返還すべき金額から引かれるべきではなく,被害者がヤミ金に支払った金額のすべてが返還対象になることを明らかにしました。最高裁は,「不法の原因のために給付をした者は,その給付したものの返還を請求することができない(民法708条)」とし,ヤミ金が被害者に金を貸したとしても,被害者はヤミ金に金を支払う義務は一切ないとしたのです。被害者が受け取った金額を返還すべき金額から引くことは「同条の趣旨に反するものとして許されない」との判断を下しました。
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寄稿担当:石丸 幸人 弁護士
所属:弁護士法人アディーレ法律事務所
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